逃れの道の入口

コリントの信徒への手紙一　 10章13節 「神は真実な方です。あなたがたを耐えられないような試練に遭わせることはなさらず、試練と共に、それに耐えられるよう、逃れる道をも備えていてくださいます。」
　人生は幸せと同じくらい苦難もあります。 「神様がいるなら、どうしてこんな辛いことが起こるのか？」と、信仰をもっている人でも思いが浮かべることがあります。病気、金銭問題、人間関係などなど・・・人生にはさまざまな悩みがありますね。 旧約聖書の中にヨブという人がいました。ヨブは誰から見ても品行方正で良い人でした。神様も正しい人だと見守っていたのです。そんなヨブにも苦難がありました。それも次々とやって来たのです。財産を失い、家族を失った苦しみ、さらに自分も皮膚病になってしまった。それでもヨブは「私たちは神から幸いを受けるのだから、災いをも受けようではないか」(ヨブ記2:10)と言えたのです。 私たちを苦しめる問題というのは、問題が問題なのではなくて、問題に振り回されるのが問題です。ヨブの心が振り回されなかったのは、幸いも、災いも、逃れの道をも、神様が与えてくださるという信頼でした。神様は、正しい人にも、悪人にも雨を降らせてくださるのです。雨を喜ぶ人もいれば、恨めしく思う人もいる。しかし、神の愛と善は真実です。ですから、どんなことでも神さまに求めて欲しいと思うのです。祈ってほしいと思うのです。不満でも文句でも構いません。それが「逃れの道」への一歩です。
《祈り》主よ、試練と共に逃れの道を与えてくださり有難うございます。あなたに祈ること、それが逃れの道への第一歩です。そして遠回りも幸いであることを知りました、感謝いたします。
牧師　和田一郎
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