ボロの布が生きている
「人は仕事に出かけ 日暮れまで働く。主よ、あなたの業はいかに豊かなことか。あなたは知恵によってすべてを造られた。地はあなたの造られたもので満ちている。」 (詩編104編23-24節)
ある休日の朝、妻が東京駅のギャラリーに行こうというので一緒に出かけました。そこでアップリケ作家・宮脇綾子さん(1905-1995)の作品を初めて見ました。その作品は生活の中で使い古されたボロの布、ひも、糸などを使って縫い合わせ、主婦として毎日見ているものをモチーフにしました。白菜の断面、流しの下でうっかり芽を出してしまったサツマイモ、エビやしゃこのゴツゴツした背を、使い古した布の色や柄を巧みに使って表現するのです。 新鮮野菜とはちがう、枯れてしおれた野菜の花や、泥がついて傷のあるカブがいきいきしている。宮脇さんにはボロ布が「私を使って」と聞こえるのだそうだ。宮脇さんの生前の言葉に「自然を見て、神様が作られる自然は素晴らしと思います。人智では作れない。美しくないものはないですね」とありました。 詩篇104編は、日常生活の営みのなかで、神さまが造られた自然の美しさを讃えています。神さまが造られたこの世界の巧みさ、美しさを、そして不思議さをいきいきとうたっています。神さまはご自分が造ったすべてのものをご覧になって「それは極めて良かった」とおっしゃいました。その神さまの豊かさのゆえに、地は良いもので満ちています。 私たちは、そのような神さまが造られた良いものを、見逃していないでしょうか。平凡に見える日常の中に神の美しさがある。「神様がお作りになったものは、一つとして同じものはありません」と宮脇さんの言葉です。
《祈り》主よ、野菜でも果物でも包丁をいれて二つに割った断面には、美しい造形美がありました。あなたが聖であるがゆえに、あなたが造られたものには美があります。私たちはそれに触れる時、心と魂が癒されるのです。気づかせてください、あなたの業(わざ)を。
牧師 和田一郎
ご感想は下まで(スマホ・パソコンの方向けです) forms.gle/EkE9N8gDaJQ7ee2L9
発行者名 高座教会 www.koza-church.jp/
ある休日の朝、妻が東京駅のギャラリーに行こうというので一緒に出かけました。そこでアップリケ作家・宮脇綾子さん(1905-1995)の作品を初めて見ました。その作品は生活の中で使い古されたボロの布、ひも、糸などを使って縫い合わせ、主婦として毎日見ているものをモチーフにしました。白菜の断面、流しの下でうっかり芽を出してしまったサツマイモ、エビやしゃこのゴツゴツした背を、使い古した布の色や柄を巧みに使って表現するのです。 新鮮野菜とはちがう、枯れてしおれた野菜の花や、泥がついて傷のあるカブがいきいきしている。宮脇さんにはボロ布が「私を使って」と聞こえるのだそうだ。宮脇さんの生前の言葉に「自然を見て、神様が作られる自然は素晴らしと思います。人智では作れない。美しくないものはないですね」とありました。 詩篇104編は、日常生活の営みのなかで、神さまが造られた自然の美しさを讃えています。神さまが造られたこの世界の巧みさ、美しさを、そして不思議さをいきいきとうたっています。神さまはご自分が造ったすべてのものをご覧になって「それは極めて良かった」とおっしゃいました。その神さまの豊かさのゆえに、地は良いもので満ちています。 私たちは、そのような神さまが造られた良いものを、見逃していないでしょうか。平凡に見える日常の中に神の美しさがある。「神様がお作りになったものは、一つとして同じものはありません」と宮脇さんの言葉です。
《祈り》主よ、野菜でも果物でも包丁をいれて二つに割った断面には、美しい造形美がありました。あなたが聖であるがゆえに、あなたが造られたものには美があります。私たちはそれに触れる時、心と魂が癒されるのです。気づかせてください、あなたの業(わざ)を。
牧師 和田一郎
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