主に結ばれた苦労
「主に結ばれているならば自分たちの苦労が、決して無駄にならないことを、あなたがたは知っているはずです。」 (コリントの信徒への手紙一15章58節)
1983年にTV放映された「おしん」というドラマがありました。山形の貧しい農家に生まれた少女おしんが、7歳で奉公に出されて苦労して育ち、結婚してからも義母から厳しくされた苦労の物語です。今でも日本の高視聴率記録をもつドラマは、海外で60か国以上の国で放映され、特にベトナム、イランでは国民のほとんどが見ていたほどの人気で、今でもその影響が残っていているそうです。 おもに発展途上にある国でヒットした理由は、不条理な苦労を乗り越えていこうとする人への共感が国や文化を超えてあったからでしょう。今の日本では、あの「おしん」の苦労を共感して見る人は少ないと思いますが、諸外国では今でも共感してこのドラマを大切にしている人たちがいるそうです。 時代が変わり苦労のかたちは変わっても、苦労そのものがこの世から消えることはないからでしょう。その苦労はただ虚しいものなのか、それとも意味があったと受けとめられるかは、大きな違いを生むからです。 使徒パウロは「自分の苦労は主に結ばれているならば、無駄にはならない」と確信をもっています。パウロは自分の苦しみを、十字架に架かられたイエスさまと共に生きることで受け止めているのです。自分が受けた痛みをキリストの痛みと重ね、自分の負っている苦労はキリストが受けた痛みと繋がるものだと意識している。 イエス・キリストを信じる信仰とは、イエスさまが受けた痛みや傷、そのすべての労苦はこの自分のために負ってくださったものだと信じること。パウロはそこに、今ある苦労には意味があると確信しているのです。 「このキリストのお陰で、今の恵みに信仰によって導き入れられ、神の栄光にあずかる希望を誇りにしています。そればかりでなく、苦難をも誇りとしています。苦難が忍耐を生み、忍耐が品格を、品格が希望を生むことを知っているからです。」(ローマ書5:2-4)
《祈り》主よ、私の心を揺さぶるのは、私のために十字架に架かられたあなたの姿です。私が負っている痛みと同じ、いいえ、それ以上の痛みをあなたは担ってくださいました。ですから、私の労苦に報いがなくてもいいのです。私はあなたを愛します。
牧師 和田一郎
ご感想は下まで(スマホ・パソコンの方向けです) forms.gle/EkE9N8gDaJQ7ee2L9
発行者名 高座教会 www.koza-church.jp/
1983年にTV放映された「おしん」というドラマがありました。山形の貧しい農家に生まれた少女おしんが、7歳で奉公に出されて苦労して育ち、結婚してからも義母から厳しくされた苦労の物語です。今でも日本の高視聴率記録をもつドラマは、海外で60か国以上の国で放映され、特にベトナム、イランでは国民のほとんどが見ていたほどの人気で、今でもその影響が残っていているそうです。 おもに発展途上にある国でヒットした理由は、不条理な苦労を乗り越えていこうとする人への共感が国や文化を超えてあったからでしょう。今の日本では、あの「おしん」の苦労を共感して見る人は少ないと思いますが、諸外国では今でも共感してこのドラマを大切にしている人たちがいるそうです。 時代が変わり苦労のかたちは変わっても、苦労そのものがこの世から消えることはないからでしょう。その苦労はただ虚しいものなのか、それとも意味があったと受けとめられるかは、大きな違いを生むからです。 使徒パウロは「自分の苦労は主に結ばれているならば、無駄にはならない」と確信をもっています。パウロは自分の苦しみを、十字架に架かられたイエスさまと共に生きることで受け止めているのです。自分が受けた痛みをキリストの痛みと重ね、自分の負っている苦労はキリストが受けた痛みと繋がるものだと意識している。 イエス・キリストを信じる信仰とは、イエスさまが受けた痛みや傷、そのすべての労苦はこの自分のために負ってくださったものだと信じること。パウロはそこに、今ある苦労には意味があると確信しているのです。 「このキリストのお陰で、今の恵みに信仰によって導き入れられ、神の栄光にあずかる希望を誇りにしています。そればかりでなく、苦難をも誇りとしています。苦難が忍耐を生み、忍耐が品格を、品格が希望を生むことを知っているからです。」(ローマ書5:2-4)
《祈り》主よ、私の心を揺さぶるのは、私のために十字架に架かられたあなたの姿です。私が負っている痛みと同じ、いいえ、それ以上の痛みをあなたは担ってくださいました。ですから、私の労苦に報いがなくてもいいのです。私はあなたを愛します。
牧師 和田一郎
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