悲しみを素敵なものに変えよう

「夕べは涙のうちに過ごしても 朝には喜びの歌がある。」 (詩編30編6節)
 ポピュラーソングの中で、一番好きな曲は何ですか?と問われたら、私は「ヘイ・ジュード(Hey Jude)」(ザ・ビートルズ)と即答します。 ポール・マッカートニーは歌いました。"Take a sad song and make it better."  というメッセージ。この曲はもともとバンドのメンバーだったジョン・レノンが離婚に直面していた際、その息子である当時5歳のジュリアン・レノンを慰めるために書かれました。「両親の離婚という悲しい出来事(sad song)を、君のこれからの人生で前向きなもの(make it better)に変えていけるよ」という温かいメッセージです。 誰かを励ます言葉でありながら、聞きようによっては「自分自身への呼びかけ」にも聞こえます。「悲しみを消せ」とは言わない。否定もしない。ただ、その悲しみを抱えたまま、少し良い方向へ向いていこう――そんな優しさがあるフレーズです。 だからこの言葉は、憂鬱な日にも、疲れ果てた日にも、そっと背中を押してくれる祈りのようです。今日の私の「sad song」は何だろう? 無理に明るくしなくていい。小さな一歩でいい。その一歩が、きっと「better」 に向かっていきます。  今日の詩編の言葉は「涙の夜がある」と言っています。信仰で悲しみをなくすことはできません。神さまは、私たちの「sad song」を否定せず、そのまま共にいてくださるお方です。そして、夜が永遠ではないことを、そっと約束してくださいます。 朝の喜びは、突然すべてが変わる奇跡かもしれないし、ほんのわずかな心の向きの変化かもしれません。それでも、涙の夜の先に「歌」が用意されている――その希望が、人をもう一歩前へと進ませます。
《祈り》神さま。私たち一人ひとりの「悲しみの歌」を、あなたはよく知っておられます。無理に明るくなれない時も、あなたはそれを否定せずに受入れてくださいます。 悲しみを抱えたままでも、あなたの御手の中で少しずつ“better"へと導かれていきますように。
牧師 和田一郎
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