羊飼いの喜び

「あなたがたの中に、百匹の羊を持っている人がいて、その一匹を見失ったとすれば、九十九匹を野原に残して、見失った一匹を見つけ出すまで捜し回らないだろうか。
そして、見つけたら、喜んでその羊を担いで、家に帰り、友達や近所の人々を呼び集めて、『見失った羊を見つけたので、一緒に喜んでください』と言うであろう。」(ルカ15:4−6)

 ある日、いつものように徴税人や罪人たちがイエスさまのお話を聞きにやってきました。そして話が終わると、みんなで楽しく食卓を囲んだのです。
 それを見ていたファリサイ派の人や律法学者が、嫌そうな顔をして言い始めました。
「この人は罪人たちを呼んで一緒に食事をしている。どうしてこんなことをするのか。」
 イエスさまはそれを聞いて、悲しい顔をされました。神さまに選ばれたイスラエルの「偉い人」達なのに、神さまの御心が全く分かっていなかったからです。そして「見失った羊の譬え話」をされたのです。

 ところで、群れからはぐれてしまった1匹の羊。きっと独りぼっちで寂しかったと思います。狼のことを考え始めたら、不安で心細かったことだと思います。
そのようにしてトボトボ歩いているところに、遠くの方から羊飼いの声が聞こえてきて、自分のことを見付けてくれて、その方に背負われたら、泣きたくなるほど嬉しいことでしょう。

 では、羊飼いの方はどうだったでしょう?
 大事な羊が狼に食われてしまったんじゃないか、とか、崖から落ちて傷だらけになってないだろうか、とか・・。ずっと心配し続けていたので、見つけた時は大喜びだったと思います。
たぶん、見つかった時は羊以上に羊飼いの方が、もっと嬉しかったのではないかと思います。
 神さまに見出されたあなたも喜んでいることでしょうが、神さまはもっともっと喜んでおられます。神さまはあなたのことを、それほど大切に思っておられるのですから。

 いってらっしゃい。

 牧師 松本雅弘

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