スローダウンの時代

「あなたがたのために立てた計画は、私がよく知っている――主の仰せ。それはあなたがたに将来と希望を与える平和の計画であって、災いの計画ではない。」 (エレミヤ書29章11節)
 世界中に住んでいる4人に1人は、すでに人口がピークに達した国に暮らしているという。たとえば中国、ドイツ、日本、ロシアなど63の国と地域は人口増加のピークを過ぎて減少に向かっている。そして世界人口のピークの山が低くなることは、希望の持てる兆候だと国連が発表した。なぜなら総消費量が減少することで、人為的な影響による環境への負担を軽くできる可能性があるからだ(2024年国連経済社会局)。 確かに日本を筆頭にしてスローダウンしている国が増えているようです。高度成長期を経験した世代からすると寂しい気がするのですが、スローダウンした低成長時代は決して「悪」だと考える必要はないかも知れません。人口がどんどん増えればエネルギー問題、食料問題、移住問題は深まり、経済格差は広がりますが、人口減少と共に低成長社会になると労働力不足が緩和され過酷な仕事も減っていく、競争が減り急激な変化の少ない安定した社会になり、環境への負荷が軽減されるかも知れません。少ない人口、少ない収入で生活することが普通になり、スローライフの中で新しい価値が生まれるかも知れません。 紀元前587年、バビロン帝国によるエルサレム陥落によってユダヤ民族は、強制的にスローダウンすることになりました。住民はバビロンに捕囚として連れ去られ、人口は激減、離散し民族として衰退していきました。しかし、信仰的な観点からみれば、新たに信仰を見つめなおすきっかけとなったのです。預言者エレミヤはそのことを預言していました。この大スローダウンという神の計画は災いではなく希望の計画だと。 バビロンという慣れない異国の文化の中で、信仰生活を根本から見つめなおす必要があると認識し神に立ち返ったのです。シナゴーグという新しい礼拝形式を見いだし、自分たちの信仰生活を方向転換するきっかけになったのです。それは後の新しい信仰共同体としての国の再建に繋がり、神の計画には希望があることを改めて知ることになったのです。
《祈り》あなたの計画は、私の知恵では計り知れず戸惑うばかりです。あなたの計画は不思議です。遠回りに思えます。しかし、頑固でせっかちな私には、遠回りで不思議な計画が必要なのかもしれません。あなたの御心がこの身になりますように。
牧師 和田一郎
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