「三日目に死人のうちからよみがえり」【使徒信条シリーズ⑦】

(全11回 月曜-水曜)
「死よ、お前の勝利はどこにあるのか。死よ、お前の棘(とげ)はどこにあるのか」 (コリントの信徒への手紙一15章55節)
 ある夏の日のことです。お父さんと小さな女の子が田舎道を車で走っていました。暑い日だったので、窓を開けて涼しい風を入れながら走っていました。すると突然、大きなスズメバチが窓から車の中に飛び込んできたのです。女の子はスズメバチの毒にとても強いアレルギーがあり、刺されてしまうと、呼吸ができなくなり、命が危なくなるのです。女の子は怖くて叫びながら暴れ、車の中は大混乱になりました。 お父さんはすぐに車を止めて、女の子をしっかりと抱きしめ、落ち着かせながら、自分の手をのばして蜂を捕まえました。蜂はそのお父さんの手を「チクリ」と刺しました。でもお父さんは、その蜂をすぐに窓の外に放り投げました。女の子はまだ泣き続けていましたが、お父さんは優しく抱きしめながら言いました。「もう大丈夫だよ。蜂の針は、お父さんが受け取ったからね。」(『わたしの使徒信条』藤本満より) 使徒パウロは、死に向かって「お前の勝利など、どこにあるのだ」と主張しました。死の棘(とげ)は、どこにあるのかと――死という現実がなくなったわけではありません。今もそれはあります。私たちも、いつかその現実(死の棘)に向き合うときがきます。でも、イエスさまはご自分の命をもって、その「とげ」を引き受けてくださいました。そして、死に打ち勝つ力を示してくださったのです。私たちが信じているのは、そのイエス・キリストです。イエスさまはこう言われました。 「私は復活であり、命である。私を信じる者は、死んでも生きる」(ヨハネによる福音書11章25節)
《祈り》主よ、私たちのために死のとげを受け、命へと道を開いてくださった恵みに感謝します。恐れや苦しみの中にも、あなたが共におられることを信じ、あなたの十字架にすがりつつ、希望をもって歩む力をお与えください。
牧師 和田一郎
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