働くことが、人間を人間らしくする
「神である主は、エデンの園に人を連れて来て、そこに住まわせた。そこを耕し、守るためであった。」 (創世記2章15節)
働くことが、人間を人間らしくする 後に教皇フランシスコとなるホルヘ・マリオ・ベルゴリオは、裕福ではないものの生活に困ることのない家庭で育ちました。しかし父親は「若いうちに働くことの意味を学ばせたい」と考え、小学校を卒業したばかりの息子にアルバイトを勧めました。少年は驚きました。生活のために働かなければならない事情はなかったからです。しかし父の会計事務所で清掃の仕事を始めると、その経験は彼の人生を大きく変えました。学校に通いながら仕事を続け、やがて事務を任され、さらに化学研究所でも実習を重ねるようになります。朝から働き、午後は学校で学び、夜に帰宅するという忙しい毎日でした。 後年、ベルゴリオは「あの頃の経験が自分を鍛え、人として成長させてくれた」と振り返っています。そして、働くことの本当の意味は、お金を得ることではなく「人間の尊厳を育むこと」にあると語りました。仕事の種類や、収入の多さではありません。人は心を込めて働くとき、自分の人生が、誰かの役に立っていることを知り、生きる喜びと尊厳を見いだしていくのです。 聖書は、働くことを神の祝福として教えています。創世記には、神が人をエデンの園に置き「そこを耕し、守るためであった」と記されています。これは、人間が罪を犯す前の出来事です。つまり、働くことは罪の結果として与えられた罰ではありません。神は人をご自身の創造の業に参加させ、世界を大切に育み、守るという使命を与えられたのです。 もちろん、罪が世界に入ってから、働くことには苦労が伴うようになりました。しかし、働くことそのものの尊さは失われていません。家庭で子どもを育てることも、職場で責任を果たすことも、すべては神から託された尊い務めです。私たちは、ときに仕事を負担や義務としか考えられなくなります。 しかし神さまは今日も「あなたの働きには意味がある」と語りかけてくださいます。どんな小さな働きも、愛をもってなされるとき、神の御業に参与する尊い奉仕となります。働くことを通して神に仕え、人に仕える人生こそ、神さまが、私たちに与えてくださった本来の人間らしい生き方なのです。
《祈り》父なる神さま。働くことを通して、あなたに仕え、人に仕える喜びを教えてくださり感謝いたします。小さな務めにも意味があることを忘れず、与えられた場所で誠実に歩むことができますよう導いてください。
牧師 和田一郎
ご感想は下まで(スマホ・パソコンの方向けです) forms.gle/EkE9N8gDaJQ7ee2L9
発行者名 高座教会 www.koza-church.jp/
働くことが、人間を人間らしくする 後に教皇フランシスコとなるホルヘ・マリオ・ベルゴリオは、裕福ではないものの生活に困ることのない家庭で育ちました。しかし父親は「若いうちに働くことの意味を学ばせたい」と考え、小学校を卒業したばかりの息子にアルバイトを勧めました。少年は驚きました。生活のために働かなければならない事情はなかったからです。しかし父の会計事務所で清掃の仕事を始めると、その経験は彼の人生を大きく変えました。学校に通いながら仕事を続け、やがて事務を任され、さらに化学研究所でも実習を重ねるようになります。朝から働き、午後は学校で学び、夜に帰宅するという忙しい毎日でした。 後年、ベルゴリオは「あの頃の経験が自分を鍛え、人として成長させてくれた」と振り返っています。そして、働くことの本当の意味は、お金を得ることではなく「人間の尊厳を育むこと」にあると語りました。仕事の種類や、収入の多さではありません。人は心を込めて働くとき、自分の人生が、誰かの役に立っていることを知り、生きる喜びと尊厳を見いだしていくのです。 聖書は、働くことを神の祝福として教えています。創世記には、神が人をエデンの園に置き「そこを耕し、守るためであった」と記されています。これは、人間が罪を犯す前の出来事です。つまり、働くことは罪の結果として与えられた罰ではありません。神は人をご自身の創造の業に参加させ、世界を大切に育み、守るという使命を与えられたのです。 もちろん、罪が世界に入ってから、働くことには苦労が伴うようになりました。しかし、働くことそのものの尊さは失われていません。家庭で子どもを育てることも、職場で責任を果たすことも、すべては神から託された尊い務めです。私たちは、ときに仕事を負担や義務としか考えられなくなります。 しかし神さまは今日も「あなたの働きには意味がある」と語りかけてくださいます。どんな小さな働きも、愛をもってなされるとき、神の御業に参与する尊い奉仕となります。働くことを通して神に仕え、人に仕える人生こそ、神さまが、私たちに与えてくださった本来の人間らしい生き方なのです。
《祈り》父なる神さま。働くことを通して、あなたに仕え、人に仕える喜びを教えてくださり感謝いたします。小さな務めにも意味があることを忘れず、与えられた場所で誠実に歩むことができますよう導いてください。
牧師 和田一郎
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