グリーフワーク
「父は確かめて言った。『息子の上着だ。悪い獣に食われてしまったのだ。ヨセフはかみ裂かれてしまったのだ。』ヤコブは自分の衣を引き裂き、粗布を腰にまとい、幾日もその子のために嘆き悲しんだ。息子や娘が皆、父を慰めようとやって来たが、ヤコブは慰められることを拒んで言った。『嘆き悲しみつつ、わが子のもとに、陰府へと下って行こう。』こうして、父はヨセフのために泣いた。」 (創世記37章33-35節)
大切な息子を失ったヤコブは深く嘆き悲しみました。ヤコブには12人の息子がいましたが中でも11番目の息子ヨセフを特に愛していました。そのヨセフが死んでしまったという知らせを聞いたのです。実際には息子のヨセフは死んでいなかったのですが、この時、父のヤコブは死んだと信じて嘆き悲しみました。ヤコブの嘆き悲しみが「幾日も」とあります。どれだけ長い期間、嘆き悲しんだのかは分かりませんが、周囲の人々がヤコブを慰めようとしましたが「慰められることを拒んだ」とあるように、自分もこのまま死んでしまおうと、自分が立ち直ることを拒み続けるほど、息子の死を嘆き悲しんだのです。 大事な人を失った悲しみ嘆きは、10人いれば10通り、さまざまな道のりがあります。クリスチャンであれば「やがて天国でまた会えるから大丈夫だ」という信仰がありますが、そう簡単なものではありません。仏教では初七日、四十九日、一周忌、三回忌など、よく考えられたシステムがあります。残された人が少しずつ前に向かって前進できる仕組みです。 ある人は大切な人を病で失った後の約一年、闘病生活をしたベッドやテーブルの周りの品々を整理することができませんでした。食器や筆記用具などの一つ一つに思い出がありました。一年がたって、ようやく手放す時がきたと素直に思えるようになって、一歩を踏み出すことができました。「握りしめていたものを手放すこと」それは、新しいものを受け取るためのスペースができることです。一つの終わりは、次の新しいことの始まり。失うことは、得ること。そのようにして嘆きで埋め尽くされた心の中に、感謝する喜びが入るスペースができていったそうです。 グリーフワークとは、喪失による深い悲しみから立ち直るための心の作業のことです。 「克服」するというよりも、グリーフと共に生き、それを受け入れながらも、新たな恵みを見つけて生きていくことです。
《祈り》主よ、人生とは、あなたが私に定めてくださった競争です。喜びと悲しみ、感謝と嘆きが織りなされている人生を、忍耐強く走り抜くことができますように。
牧師 和田一郎
ご感想は下まで(スマホ・パソコンの方向けです) forms.gle/EkE9N8gDaJQ7ee2L9
発行者名 高座教会 www.koza-church.jp/
大切な息子を失ったヤコブは深く嘆き悲しみました。ヤコブには12人の息子がいましたが中でも11番目の息子ヨセフを特に愛していました。そのヨセフが死んでしまったという知らせを聞いたのです。実際には息子のヨセフは死んでいなかったのですが、この時、父のヤコブは死んだと信じて嘆き悲しみました。ヤコブの嘆き悲しみが「幾日も」とあります。どれだけ長い期間、嘆き悲しんだのかは分かりませんが、周囲の人々がヤコブを慰めようとしましたが「慰められることを拒んだ」とあるように、自分もこのまま死んでしまおうと、自分が立ち直ることを拒み続けるほど、息子の死を嘆き悲しんだのです。 大事な人を失った悲しみ嘆きは、10人いれば10通り、さまざまな道のりがあります。クリスチャンであれば「やがて天国でまた会えるから大丈夫だ」という信仰がありますが、そう簡単なものではありません。仏教では初七日、四十九日、一周忌、三回忌など、よく考えられたシステムがあります。残された人が少しずつ前に向かって前進できる仕組みです。 ある人は大切な人を病で失った後の約一年、闘病生活をしたベッドやテーブルの周りの品々を整理することができませんでした。食器や筆記用具などの一つ一つに思い出がありました。一年がたって、ようやく手放す時がきたと素直に思えるようになって、一歩を踏み出すことができました。「握りしめていたものを手放すこと」それは、新しいものを受け取るためのスペースができることです。一つの終わりは、次の新しいことの始まり。失うことは、得ること。そのようにして嘆きで埋め尽くされた心の中に、感謝する喜びが入るスペースができていったそうです。 グリーフワークとは、喪失による深い悲しみから立ち直るための心の作業のことです。 「克服」するというよりも、グリーフと共に生き、それを受け入れながらも、新たな恵みを見つけて生きていくことです。
《祈り》主よ、人生とは、あなたが私に定めてくださった競争です。喜びと悲しみ、感謝と嘆きが織りなされている人生を、忍耐強く走り抜くことができますように。
牧師 和田一郎
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