「暗闇に光を」 その時パウロは考えた③

全12回 月曜-火曜
「私は、あなたが迫害しているイエスである。立ち上がって町に入れ。そうすれば、あなたのなすべきことが告げられる。」 (使徒言行録9章5-6節)
 太陽は、あまりに眩しく、じっと見つめることはできません。けれど、目を閉じても太陽の光は、まぶたの裏に赤く残ります。見えなくても、そこにあることを私たちは感じ取ることができる、神さまもまた同じですね。姿を直接見ることはできなくても、その温もりは心の奥に確かに届いています。悲しみの中でも、孤独の夜にも、神の光は静かに私たちを包んでくださいます。 サウロ(後のパウロ)は、死んだはずのイエス・キリストが復活して目の前に現れた時、「主よ、あなたはどなたですか」と言った。すると「私は、あなたが迫害しているイエスである。」そして、まぶしい光に包まれたと思った次の瞬間、目が見えなくなったのです。視力を失ったサウロは、人の手に引かれてダマスコの町へ向かいます。かつて人々を縛り、牢へ送っていた彼が、今は人に介助されなければ一歩も進めないのです。強かった彼は、弱さのただ中に置かれました。 三日間、サウロは食べず、飲まず、祈り続けます。見えるものを失ったその時、彼は初めて「見えないもの」を見ようとしていました。これまでの信仰は知識と正義に満ちていたが、「愛」と「憐れみ」が欠けていた・・・神を信じていたはずなのに、神の御心を見てはいなかったのです。 そこへ、アナニアというキリストの弟子が訪れます。彼はサウロの上に手を置き「兄弟!」と優しく呼びました。その瞬間、サウロの目から鱗のようなものが落ち、再び見えるようになったのです。けれど、それは以前の「見る」こととは違います。彼はキリストの光の中で、すべてのことを新しい目で見つめ始めたのです。そして、暗闇が支配するこの世界に、真の光を照らさなければならないと、自分の使命を知ったのです。 その時パウロは考えた:「この世の暗闇に、キリストの光を照らそう!」
《祈り》神さま。あなたの光は、目では見えなくとも、心の奥深くに届いています。あなたの光を受けた者として、この世の暗闇にキリストの光を映す者とならせてください。
牧師 和田一郎
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