平和を実現するために

「平和を実現する人々は、幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる。」(マタイ5:9)

 預言者イザヤは「武器を炉の中に入れて農具に打ち直せ」と訴えました。武器は人を傷つけ殺すためのものですが、農具は食物を造り、人を生かすための道具です。
そのようにして、国は国に向かって剣をあげず、もはや戦うことを学ばない。戦争を放棄し武器を農具に変えることを神さまが求めておられるならば、その農具でどのように平和を実現されるかは、神さまにゆだねよう、と神への信仰を表明したのです(イザヤ2章)。
 このイザヤの預言は彼自身の経験が背景にあります。
 イザヤの時代、イスラエルの周囲には強国がたくさんありました。イスラエルの国にも、強くなって他の国と戦争をし、勝たねばならないと考える人も大勢いたのです。イザヤはそれに反対でした。そして「神さまの御心は剣を鋤に、槍を鎌に変えることだ!」と人々に訴えたのです。
 こうした行動はとても勇気のいることだったと思います。そして勇気を常にいただくために、「神さまの光の中を歩もう」と励まし続けたのです。
 後の預言者ゼカリヤはイザヤから平和のバトンを受け継ぎ、「エルサレムの広場に、老爺、老婆が杖を持って座し、わらべとおとめが広場に溢れ、笑いさざめく」と、当たり前の日常を平和の姿として預言しました。

 ところで、こうした「当たり前の風景」が今、世界のあちこち、いや日本においても、そうでなくなっている現実があるのではないでしょうか?!
 今日は8月15日、73回目の終戦記念日です。私たちもイザヤ、ゼカリヤに続く平和を実現する神の子として今の時代に生かされています。
 今日の一日、「平和を実現する者」として、今、何が出来るかを考え祈る日にしたいですね。

 いってらっしゃい。

 牧師 松本雅弘

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