神の手に刻まれているあなた

「見よ、わたしはあなたを/わたしの手のひらに刻みつける。あなたの城壁は常にわたしの前にある。」(イザヤ49:16)

 こんな話がありました。
アメリカのフェニックスという町であるセミナーが行われたそうです。
講師はテーブルの上にあった一挺(ちょう)のバイオリンを手にとって聴衆の目の前で高く掲げ、ゆっくりと皆に見せたそうです。
そのバイオリンは大変古く、すでにネックが折れ、傷みのひどいバイオリンでした。講師は時間をかけてそのバイオリンを見せたあとで、次のように問いかけたのです。
「これ、いくらすると思いますか?」。
問いかけられた人たちは、「二、三十ドル程度でしょう」と笑いながら答えました。
その時、講師がバイオリンの内側を覗き込み、そこにあった文字を大声で読み上げました。「1723年アントニオ・ストラディバリウス」。
実はストラデイバリウスのバイオリンは世界に六百ほどしか残っておらず、日本円で三億円から高価なものだと三十億円もするそうです。
バイオリンの価値に気づいた聴衆の一人にそのバイオリンが手渡されると、その価値を知った後でしたので宝物を扱うように、丁寧に、そしてまじまじと眺めたそうです。
そのバイオリン自体に何の変化もなかったのですが。
あなたはご自分を安く見積もっていませんか?あなたの本当の価値をご存じの神さまはあなたをご覧になり、「あなたは高価で尊い」と語り、「わたしの手のひらに刻みつける」と言われるのです。
子どもが旅に出た後、母親はその子のことを忘れないようにと、その子の写真を部屋に飾っておくことがあります。財布の中に写真を挟むことがあります。
でも神はあなたのことを忘れないために最初からあなたの名をご自分の手のひらに刻んでおられると言われます。それ程までにあなたは神さまにとって大切な存在だからです。
何と素晴らしいことでしょう!

いってらっしゃい。

牧師 松本雅弘

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