神が用意された別の道を通って

「学者たちはその星を見て喜びにあふれた。家に入ってみると、幼子は母マリアと共におられた。彼らはひれ伏して幼子を拝み、宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。
ところが、「ヘロデのところへ帰るな」と夢でお告げがあったので、別の道を通って自分たちの国へ帰って行った。」(マタイ2:10−12)

 星に導かれてイエスさまの生まれた場所にたどり着いた学者たちはひれ伏して御子を礼拝しました。そして、宝の箱を開けて、捧げ物をします。
「宝」とは、その人にとって一番大切な物を意味します。その自分にとって一番大切な宝物をイエスさまに捧げたのです。
御子を礼拝しに行く途中、「学者たちはその星を見て喜びにあふれた」と出て来ます。御子と出会い、御子を礼拝することが、いかに彼らにとって喜びであったか、ということを物語っていることばですね。
一説によれば、この「黄金・乳香・没薬」とは占星術の商売道具だとも言われています。ですから、それらを捧げることは、ある意味で自らを捧げて献身することを表わしているのでしょう。
そして宝物を捧げた後、どうしたでしょうか。「別の道を通って自分たちの国に帰って行った」と聖書は伝えるのです。
これは夢で「ヘロデのところへ帰るな」という御告げを受けたからでした。でも彼らが来た道とは全く別の道を通って帰ったということは、これまでとは違った道を歩み始めたということなのではないでしょうか。
イエスさまとの出会い、本当のプレゼントをいただいた人々は、もう他のものでは決して満足しなくなるのです。
このキリストというプレゼントをいただくことによって、価値観が変わり、厳しい中にあっても光を見出し、「別の道」、神さまが備えてくださる新しい生き方へと導かれていくのです。この恵みにあずかる歩みでありますようにと祈ります。

 いってらっしゃい。

 牧師 松本雅弘

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