オムツがしるしの救い主

「天使は言った。『恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。
あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである。』」(ルカ2:10−12)

 天使は、羊飼いに「恐れるな」と語りかけたのです。羊飼いたちは、恐れていたのです。心に平安がなかったのです。
自分を〈恥ずかしい〉を思わされるほど自信がなく、人と目を合わせることもできないような精神的にも、経済的にも、文化的にも、そして宗教の面においても貧しい者だったからです。
だから神さまは、そうした彼らに「恐れるな」と呼びかけてくださる。これは大きな力ですね。
「近寄りがたい」という言葉があります。「近寄りがたい」とは〈自分を受け入れてもらえないのではないか〉という恐れや不安から出る思いです。イエスさまの時代のユダヤ教では「神という存在は近寄りがたい存在」として考えられていました。
ところが実際の神さまは「飼い葉桶」に寝かされ、私たちと同じように「布」を巻いておられた。これは「オムツ」であると言われていますね。「オムツ」というしるしを帯びた小さく、弱い乳飲み子としてこの世界に来られたのです。
〈近寄りがたい〉どころか〈近寄って触ったり、あやしたり、抱いたりしたくなるような存在〉として誕生されたのです。
 普通、救い主は救われる人よりも強くなければおかしいですね。でも、実際の救い主は、一番小さく貧しい姿で生まれて来ました。それは、羊飼いでも誰でも、全ての人が恐れなく近づき、救い主とお会いすることが出来るためだったのです。
 神さまのなさることって、何と素晴らしいことでしょうか!
 恐れることはありません。このお方があなたの救い主ですから!

 いってらっしゃい。

 牧師 松本雅弘

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