とりなしの祈り手として成長する
「愛する子テモテへ。父なる神と私たちの主キリスト・イエスから、恵みと憐れみと平和がありますように。」(Ⅱテモテ1:2)
パウロはエフェソ教会に仕え、福音のために苦闘している若い牧者テモテに向かって、「愛する子テモテ」と優しく語り掛けた後で、すぐさまテモテのために「父なる神と私たちの主キリスト・イエスから、恵みと憐れみと平和がありますように」と祈り捧げています。 普通、パウロは手紙の冒頭で、「恵みと平和」を祈っていますが、テモテに宛てた手紙では、「恵み」と「平和」の二つに加え、「憐れみ」を祈り求めています。何故、パウロは神さまの憐みがテモテに働くようにと祈っているのでしょうか。 実は、テモテという人物は弱さを抱えた主の働き人でした。しかも、彼が牧会するエフェソ教会には様々な課題が山積していたからです。そうした事情を知れば知るほどパウロはテモテのために、「恵み」と「平和」に加え、どうしても「憐れみ」という祝福を祈り求める必要性を感じたのだと思うのです。 ところでパウロがテモテのためにと祈り求めた「憐れみ」とは何でしょう? 「憐れみ」とは、自分ではどうしようも出来ないような弱さや足りなさに対する神の特別な配慮を意味します。 テモテは、器の小ささ、若さ、病気、性格的弱さを抱えていました。ある意味でいくら頑張っても、どうにもならない事柄を抱えていたテモテを見たパウロが、神さまに向かって、このようなテモテのために切に祈り求めたことが、「憐れみ」という神さまからの祝福だったのです。そしてこれこそ、この時のテモテが一番に必要としていたことだったのです。 教会には「とりなしの祈り」という奉仕があります。この奉仕に参加することで、私たちもパウロのような祈り手として成長させられ、テモテのように課題を抱える人々が支えられていきますようにと祈ります。
いってらっしゃい。 牧師 松本雅弘
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