感謝と喜びをもって

「神である主は、人に命じられた。『園のどの木からでも取って食べなさい。』」 (創世記2:16)
 創世記2章は、エデンの園におけるアダムとエバの暮らしぶりを伝えています。 一日の労働を終えた彼らは、園の中央にやって来て祈ったことでしょう。 「神さま、今日の一日をありがとうございます。豊かな恵みを感謝します。これだけ良くしてくださるあなたに応えて生きていきたいです!」 そのように祈った後、目を上げるとそこに善悪の知識の木が立っています。その時、「善悪の知識の木からは決して食べてはならない」との戒めを思い出したことでしょう。 「ああ、神さま、あなたを愛します。あなたの願いを私たちの願いとしたいのです。ですから、あなたの戒めを守ります」と言って、その木の実を食べずに立ち去るのです。 彼らは主の戒めの言葉を守ることにより、神への感謝と愛を表明することが出来たのです。またそれによって神との信頼関係がより深いものへと導かれていったのです。  ですから、この木が植わっていた場所は、まさに彼らにとっては礼拝の場、神さまとの交わりの場だったのです。 ところで、ある人は〈なんで神さまは「物騒な木」を園の中央にお植えになったのか?!危ないではないか?!〉と疑問を持たれます。でも、その逆ですね。「危険な木」でも何でもない。むしろ祝福の木だったのです。 一流ホテルのバイキングに招待されたとします。支配人が出てきて「お好きなだけ召し上がってください。ただ、ここにある果物だけは食べないでくださいね。これは私のものですから」と言われたら、どうでしょう。わざわざ人のものを盗んでまで食べるでしょうか。そんなことをしたなら追い出されますし、それ以上に支配人との信頼関係に傷がつきます。 神さまは気前のよいお方です。豊かな恵みをもって祝してくださる神さまに、感謝と喜びをもって仕えていきましょう!
いってらっしゃい。
牧師 松本雅弘
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