お前がいてくれてよかった!

「さて、民衆が皆洗礼を受け、イエスも洗礼を受けて祈っておられると、天が開け、聖霊が鳩のような姿でイエスの上に降って来た。すると、『あなたは私の愛する子、私の心に適う者』と言う声が、天から聞こえた。」(ルカ3:21−22)
 神さまの子であるということは、あなたにとって、どのような恵みでしょうか?それは、あなたの存在そのものが神さまに喜ばれている、ということでしょう。 大分前の話です。まぶしいような青ジャージ姿の、ある中学一年生が、部活を終えて夕礼拝に駆けつけてきました。つい先日まで小学生でしたから、なかなか三年生と一緒の部活の練習について行けない体力です。疲れた体を押して夕礼拝にやって来る。〈間に合った…〉と安心して腰掛けた瞬間、睡魔に襲われてしまいました。 夕礼拝が終わった後、頭をかきながら恥ずかしそうに笑いながら、「眠ちゃった」と言って、家に帰っていきました。 詩篇103編13節に、「父がその子を憐れむように、主は主を畏れる人を憐れんでくださる」(新共同訳)とありますが、父なる神さまは、その男の子の気持ち、彼の疲れ、彼の努力、そうした全てをご存知で、疲れた体を引きずるようにして出てきたことを、喜んで祝してくださっていることを思うのです。 誤解を恐れずに言えば、たとえ眠ってしまったとしても、そこに駆けつけて来た、その子に向かって、「来てくれてよかった」、「お前が居てくれて嬉しい」と思われている。神さまは、あなたの存在を喜んでくださっているのです。 主イエスさまが洗礼を受けたときに、天が開け、「あなたは私の愛する子、私の心に適う者」という声が鳴り響いた。それと全く同じ語りかけを、神さまは、今日、あなたにも掛けておられるのです。 その温かく力強い語りかけを背に感じながら、今日の一日健やかに歩まれますように!
いってらっしゃい。
牧師 松本雅弘
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