新鮮な思いで聖書を読む
「生まれたばかりの乳飲み子のように、混じりけのない霊の乳を慕い求めなさい。」(Ⅰペトロ2:2、新共同訳)
ある方が面白いプリントを見せてくれました。マルコの福音書を最初から終わりまで「ベタ打ち」したもので、章や節の番号もありません。ましてや小見出しなどは一切付いていません。 では、それをどのように使うかと言うと、次の三つの質問を手掛かりにして、新鮮な思いで聖書を読むために使うのだそうです。 第一は、「何が書かれていますか」という問いです。神さまについて、イエスさまについて、聖霊について、人間について、様々な事柄について等、何が書かれているのか、を「観察」します。 第二は、その書かれていることが、「一体、どのような意味なのか」を問うのです。イエスさまが十字架にかかられる直前、弟子のペトロはイエスさまを裏切りました。彼は三回、「そんな人は知らない」と、主をいなみます。そして深い悔い改めへと導かれていきました。 そんなペトロに復活した主が現れて、三回、「あなたは私を愛するか」と問われたのです。ペトロの三回の否認とイエスさまの三回の問いかけとの間に、何か関連性はないのかを問うてみるのです。これが「解釈」と言う作業です。 そして、最後3番目に、「今の自分に何を語っているか」を問うのです。私に語られた言葉として聖書を読む作業です。これを一般に「適用」と呼びます。 「観察」、「解釈」、「適用」を意識に留めて、ベタ打ち聖書を、ラインマーカーやペンを使って自由に線や書き込みを入れて読む時に、様々なことが発見でき、とても新鮮に聖書を読むことが出来るのです。 ところで、「ベタ打ち」の聖書を持っておられないから駄目だとあきらめないでください。読みなれた聖書でも結構です。この三つの問いを手掛かりに読むことを試してみてください。これまでとは違った新鮮な思いをもって読むことが出来るかもしれません。
いってらっしゃい。
牧師 松本雅弘
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