主イエスが与える自由
「私の言葉にとどまるならば、あなたがたは本当に私の弟子である。あなたがたは真理を知り、真理はあなたがたを自由にする。」(ヨハネ8:31−32)
ある日、イエスさまはゲラサの悪魔憑きの男に「名は何というのか」と尋ねました。すると彼は「名はレギオン。大勢だからです」と答えたのです。彼は、自分に与えられた本当の名、言い換えれば、自分が誰なのかがわからなくなっていたのです。 想像ですが、彼の親は「ああしなさい、こうしなさい、ああしては駄目、こうしては駄目」と、子育ての全ての点で過干渉だったのかもしれません。 「ああなって欲しい。こうなって欲しくない」と育てられたものですから、自分の頭で考え、心で感じるのではなくて、指示を待ち、顔色を伺い、期待に応えようとする《よい子》を演じてきたのかもしれません。周囲の期待や役割という「たくさんの〈私〉」を演じてきたがために、その結果、「多くのレギオン」に取り憑かれていたのでしょう。 ですから、主イエスに「あなたの本当の名前は何ですか」と訊かれるまで、本当の自分を見失っていたのです。 私たちを心から愛し、母親の胎内で形づくってくださった「真の親」なる神さまの語りかけを聴かずに、その都度、周囲の人の顔色を伺い、その場その場における役割だけを追い求めて生きていたら、私たちも、「レギオン」を宿す、この人のようになるのではないでしょうか。 あなたが本当の意味で〈自分は自分でよかった〉と思えるのは、神さまとの交わりによるのです。あなた自身の本当の名/あなた自身をご存じのお方は、真理の御言葉を通して語りかけてくださいます。そのお方の語りかけに耳を傾け続ける中、私たちは本当の意味で私自身となることができ、真の自由を経験することが出来るのです。
いってらっしゃい。
牧師 松本雅弘
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