イエス・キリストの系図

「アブラハムの子、ダビデの子、イエス・キリストの系図。」(マタイ1:1)
 教会の正門にもクリスマスの飾りが施されました。今年もいよいよクリスマスがやってきます! ある時イエスさまの先駆けとして生きた洗礼者ヨハネは、「生まれながらのアブラハムの子孫である」と鼻高々に誇っているユダヤ人に対して、「神さまは石ころからでもアブラハムの子孫を起こすことがお出来になる」 と断言しました。 実は、マタイ福音書1章にしるされている系図は、そのことを示しているのです。 そう言えばマタイは、元取税人。主に拾われた「石ころ」のような人でした。彼は、この系図に一人ひとりの名前を丁寧に書きながら、彼らの罪の深さを知らされ、それを覆う神さまの深い愛に感動していたのではないでしょうか。 彼は、自分の人生をこの系図に重ねながら、彼の生活のただ中に降りて来て、自分を救って下さったイエスさまを覚え、賛美を捧げていたのではないか、と思います。まさに彼にふさわしい『マタイの福音書』の書き出しでした。 パウロもこの恵みについて、次のように語っています。 「しかし、時の満ちるに及んで、神は御子を女から生れさせ、律法の下に生れさせて、おつかわしになった。それは、律法の下にある者をあがない出すため、わたしたちに子たる身分を授けるためであった。このように、あなたがたは子であるのだから、神はわたしたちの心の中に、『アバ、父よ』と呼ぶ御子の霊を送って下さったのである。」(ガラテヤ4:4−6 口語訳) 私たちがどのような者であったとしても、この私を聖霊によって、神の子とするために、イエスさまは飼い葉桶に誕生し、罪人と共に歩まれ、最後には、十字架に掛かって罪を贖って下さったのです。このイエスさまを知り、心から感謝するアドベントを過ごしていきたいと思います。 この恵みをかみしめて、新しい一日へと派遣されますように!
いってらっしゃい。
牧師 松本雅弘
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