私を支える神の恵み

「神の恵みによって、今の私があるのです。」(Ⅰコリント15:10)
 主イエスの弟子には様々な職業の人がいました。その一人が徴税人のマタイです。マタイは主イエスとの出会いを振り返り、「イエスはそこをたち、通りがかりに、マタイという人が収税所に座っているのを見かけて、『私に従いなさい』と言われた。彼は立ち上がってイエスに従った」と記しています。 夜、布団に横になり一日を反省している姿でなく、収税所で仕事中に「私に従いなさい」と言われ、自分はすぐに立ち上がって付いて行ったのだとマタイは記すのです。 マタイの前に突然現れた主イエスは、これまでの誰とも全くちがう眼差しで自分を見てくれた。そうした主イエスの眼差しや態度が、マタイの心を虜にしたのです。そして立ち上がって従ったということを書いた直後、マタイは決して忘れることの出来ない主イエスの言葉を、福音書を読む全ての人に伝えようと、書き残すのです。それは、「私が来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招くためである」。 主イエスが来られたのは、どうしようもないこの者を招くためだった。この私を呼び出すために来てくださった。この主イエスの言葉とお姿をしっかり記録するため、自分は今こうして福音書を書いている。そしてマタイが書いた福音書は汚れに満ちているといわれる系図から書き始めているのは有名なことです。 マタイは自らの人生とイエスの系図を重ね合わせ、収税所で罪深い仕事をしている、その罪の現場のど真ん中に現れ、「私に従いなさい」と招き救い出してくださった。そして本当に不思議なのだが、その招きに従って立ち上がったのが自分なのだ! その時の出会い、その出会いの激しさに心打たれながら、「神の恵みによって、今の私があるのです」、と少しでもこの愛を隣人に伝えようと熱心に福音書を書いたのです。
いってらっしゃい。
牧師 松本雅弘
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