眠りは神の恵み

「すると、激しい突風が起こり、波が舟の中まで入り込み、船は水浸しになった。しかし、イエス自身は、艫(とも)の方で枕をして眠っておられた。そこで、弟子たちはイエスを起こして『先生、私たちが溺れ死んでも、かまわないのですか』と言った。イエスは起き上がって、風を叱り、湖に『黙れ。静まれ』と言われた。すると、風はやみ、すっかり凪になった。」 (マルコによる福音書4章37-39節)
 二刀流でメジャーリーグ最高の選手として活躍する大谷翔平選手、そして史上初めて将棋界の主要8タイトルを独占した藤井聡太棋士。現代の日本が誇る若き2大スターの共通点をご存じでしょうか?それは「長眠」という睡眠法です。大谷選手、藤井棋士とも1日8~10時間の睡眠に加えて、練習の合間や対局中にしっかりと昼寝をしていることが知られています。「睡眠は一日の疲れの回復だけではなくて、一日の生活リズムをコントロールできると思っています。」(大谷選手)。 「連日続くタイトル戦に万全な状態で臨むため、対局の準備よりも睡眠時間を確保することを意識しています。オフの日は自宅で二度寝して、結果的に10時間寝ることもある。」(藤井棋士) 神さまは私たち人間を「体」と「心」と「魂」からなる命の管理者として造られました。「体」「心」「魂」は繋がっています。もし体が苦しめば、魂も苦しむことになります。信仰という霊的な健康を考えるとき睡眠を無視することはできません。信仰生活の営みである聖書を読むにしても、祈るにしても、奉仕においても体、心、魂が十分な休息をとっていなければ、そこで癒され恵みを受け取ることができなくなります。 私たち人間は自分で眠くなることはできません。「神である主は人を深い眠りに落とされた。」(創世記2:21)とあるように、眠ることは神さまに委ねることです。 嵐の時、弟子たちはイエスさまが眠っていたので、自分たちが苦しんでいるのにイエスさまは何もしてくれないと感じました。「眠っているのは、いないのと同じではないか。イエスさまを信じて旅立ったことは、全く無駄なことだったのではないか?」と。しかし、イエスさまは、体と心と霊を、父なる神に委ねて安息されていました。神の独り子として嵐を叱り、権威と力をもって彼らを対岸へと導いてくださったのです。
《祈り》神さま、私が寝る時間を惜しんで生活している時、あなたの存在を見失ってしまいます。日々与えてくださる恵みが疲れていて見えません。どうか穏やかな眠りを与えてください。体も心も魂も、静かに安らぐことができますように。
牧師 和田一郎
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