境界線(バウンダリーズ)③子育て

「イスラエルはヨセフをどの息子よりもかわいがっていた。年を取ってからの子だったからである。それで、彼には長袖の上着を作ってやった。兄弟は、父が誰よりもヨセフをかわいがるのを見て、彼を憎み、穏やかに話すことができなかった。」 (創世記37章3-4節)
 人間関係を考える時に参考になるのが「境界線」(バウンダリーズ)です。相手と自分には、それぞれの領域があります。相手の領域は相手の責任、自分の領域は自分の責任。相手の領域を尊重し、自分の領域を大切にする。良い人間関係を築くヒントがあります。 親子の境界線を守ることは、子どもが自分で人間関係を作るための、見本となります。例えばAさんは子どもに「片付けなさい」とカリカリ叱ることや、部屋が散らかっているのが嫌なので、子どもが散らかした物もAさんが片付けていました。それは中学生になっても続いたのです。これは境界線ができていません。子どもが自分の使ったものを片付けるのは自分の領域です。自分の領域のことは自分で責任を持つ、それが境界線です。親がかわりに片付けるのは、親が境界線を越えてしまっているのです。子どもがごねたり、怒ったりするのを忍耐するのは大変です。優しくするのが子どもへの愛情だと自分に言い聞かせているかも知れません。 しかし将来の子どもの為にも、親子関係の為にもなりません。別の形で境界線を越える親もいます。子ども同士のトラブル、子どもが選び取った選択を、親が介入して本人に判断させない、それも境界線を越えることです。「それは、あなたがやることだよ」と子どもの領域を尊重しましょう。 ヤコブ(イスラエル)は、12人の息子たちの中で11番目の子ヨセフを特別に愛しました。愛があっても境界線を越えていたのです。父の過干渉が、ヨセフが兄たちと良い関係をはぐくむ土台を壊していました。神は公正な方です。「全地を裁かれる方が公正な裁きを行わないことなど、決してありえません。」(創18:25)神は完全なる公正な境界線をもっておられます。それに従うことが、私たちに平和をもたらすのです。
《祈り》優しい神さま、あなたは優しさだけではなく、厳しさをもって愛を現してくださいます。試練も裁きもすべて「愛」がその源にあります。私は自分の言動を振り返る時に考えます。目先の優しさではなくて、本当に相手を思う愛に根差しているだろうかと。
牧師 和田一郎
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