コミュニティによって変えられる

「ダビデはそこを出て、アドラムの洞穴に逃れた。それを聞いた彼の兄弟や父の家の者は皆、彼のもとに下って来た。また困窮している者、負債のある者、不満を持つ者も皆、彼のもとに集まって来た。ダビデは彼らの長になった。おおよそ四百人の者がダビデと共にいた。」 (サムエル記上22章1-15節)
 人はコミュニティの質によって変えられます。 サウル王の迫害から逃れたダビデは、たった一人で洞穴に身を潜めていました。そのダビデのもとに人が集まり始めました。兄弟や親族だけではなく、生活に困窮した者、借金を抱えた者、挫折した者たちが、ダビデを慕って来たのです。彼らは社会の周辺に押し出された、ならず者や挫折した人たちでした。しかし、彼らは後のイスラエル統一王国を支える重臣となっていくのです。彼らを養ったのは、神さまに忠実であったダビデでした。 ある時、戦いに出た四百人が勝利して戦利品を持ち帰ったとき、途中で疲れ果てて後方に残った二百人には分け前を与えるべきではないという声が上がりました。しかしダビデは言いました。「兄弟たちよ、主が我々に与えてくださったものを、そのようにしてはならない・・・戦いに下った者の分け前も、荷物の番をした者の分け前も同じである」(サムエル上30:23–24)。ダビデは、働きの見える者だけを評価する組織をつくらなかったのです。前線の働きも、後方の支えも同じ価値を持つ。こうして共同体は、連帯によって保たれていきました。 さらに、ダビデの集団は人々を守る存在へと変えられていきました。羊飼いたちは証言します。「あの人たちは私たちに非常によくしてくれました。私たちが野にいて彼らと一緒にいた間、害を受けることはなく、何一つ失うこともありませんでした。私たちが羊を飼って彼らと共にいた間、昼も夜も彼らは私たちの壁でした。」(サムエル上25:15–16) ダビデは強い者だけを集めるリーダーではなかったのです。弱い者を受け入れ、互いを支え合う秩序をつくり、やがて共同体を周囲の祝福へと導くリーダーでした。この物語の背後には神の導きがありました。ダビデと共におられた神さまは、小さく、弱く、挫折した人々を集め、そこから新しい歴史を始められたのです。
《祈り》主なる神さま。弱さや重荷を抱えていても、主にある交わりの中で人は変えられていくことを知りました。教会という共同体においても、私たちを成長させてください。
牧師 和田一郎
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