小さく生きよう

「あなたの息子はこれだけですか・・・末の子がまだ残っていますが・・・」 (サムエル記上16章11節)
 大きなことを成し遂げる人生より、小さなことに忠実に生きよう。 「情熱の薔薇」というザ・ブルーハーツの曲が好きで今でも時々聴きます。曲は熱いロックですが、歌詞は優しい。「なるべく小さな幸せと なるべく小さな不幸せ なるべくいっぱい集めよう そんな気持ちわかるでしょう 答えはきっと奥の方 心のずっと奥の方 涙はそこからやってくる」(作詞:甲本ヒロト)を聞くと、どこか安心する歌詞です。大きな成功や劇的な人生ではなく、生活の中にある小さな喜びと、小さな痛み。その一つ一つを大切に集めて生きる――それは、実はとても深い生き方なのだと思います。 聖書を読むと、神は「小さなもの」を通して働かれることが分かります。イスラエルの最初の王サウルは、背が高く人の目から見て「王にふさわしい」人でしたが、やがて神から離れていきます。一方で、次に選ばれたダビデはどうだったでしょうか。「末の子がまだ残っていますが・・・」と、家族の中でも後回しにされる、小さな、小さな存在。しかし神は、「私は心を見る」(サム上16:7)と言って、ダビデを見つめ選ばれたのです。 神のまなざしは、いつも人の評価とは逆のところにあります。大きさではなく、深さを見ておられるのです。「答えはきっと奥の方 心のずっと奥の方」。本当に大切なものは、表面には見えません。成功や評価の中ではなく、誰にも見えないところにあります。そして神は、その「奥の方」に働かれるお方です。だからこそ、私たちは小さく生きることに躊躇しなくてよいのです。小さな親切、小さな祈り、小さな忍耐、小さな誠実。誰にも気づかれない、けれども神は、それを見ておられます。そして、その小さな一つ一つを用いて、大きな御業を成し遂げていかれます。 イエスさまは言われました。「小さなことに忠実な者は、大きなことにも忠実である」(マタイ25:17)と。神は「まず小さなことに忠実であれ」と語られます。なぜなら、神の国は、小さな種のように始まり、やがて大きく成長していくからです。それには心の奥深くに根を張った生き方です。
《祈り》恵み深い神さま、「花瓶に水をあげましょう」そんな細やかな生活の営みをの中にあなたはおられます。このわたしを、小さなことに忠実であらせてください。
牧師 和田一郎
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