革命的な出来事

「イエスがこれらの言葉を語り終えられると、群衆はその教えに驚いた。彼らの律法学者のようにではなく、権威ある者のようにお教えになったからである。」 (マタイによる福音書7章28-29節)
 第二次世界大戦後、焼け野原となった日本で、子どもたちの心を夢中にさせたものの一つが漫画でした。露店や駄菓子屋には、粗末な紙で作られた「赤本」と呼ばれる20ページほどの漫画が、10円ほどで売られていました。 ところが昭和22年、一冊の漫画が人々に大きな衝撃を与えます。それが手塚治虫の『新宝島』です。それまでの漫画とはまったく異なる、映画のような構図とスピード感、そして200ページにも及ぶ長編ストーリーでした。貧しい時代にもかかわらず、40万部を超える大ベストセラーになったと言われています。 漫画家・藤子不二雄は、「止まった紙に印刷されているはずなのに、車がものすごいスピードで走っているように見えた。これは映画なのか。しかし映画でもない。一体これは何なのだ」と驚きを語りました。また宮崎駿も、「空襲の焼跡だらけの町で、手塚さんの漫画がどういう衝撃を僕らに与えたのか、現代の人はたぶん理解できないだろうと思います。違う世界。目の前が開けるような世界だったんです」と振り返っています。 イエス・キリストの言葉は、人々に衝撃を与えました。当時の律法学者たちは、「昔の先生はこう教えている」と過去の権威を引用しながら教えました。しかしイエスさまは、「しかし、わたしはあなたがたに言う」と、ご自身の権威によって語られました。敵を愛し、心の内側にある罪を見つめ、神は罪人をも愛しておられると宣言されたのです。それは単に新しい考え方ではなく、神ご自身が人々に語りかけた言葉でした。 だから群衆は驚いたのです。私たちも聖書を読むとき「昔の教え」として読むのではなく、今も生きて語りかけてくださる主イエスの言葉として耳を傾けたいのです。
《祈り》天の神さま、私たちは、自分の経験や常識、世の価値観に縛られがちです。しかし、イエスさまの御言葉は、その殻を破り、新しい希望と新しい歩みへと私たちを導いてくださいます。どうか私たちの心を開き、あなたの真理を受け入れる者としてください。
牧師 和田一郎
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