神に愛されている子どもとして

「あなたがたは神に愛されている子どもですから、神に倣う者となりなさい。」(エフェソ5:1)

 聖書の福音は、私たちが一生懸命頑張り、真面目にやり、私の側ですべきことをしっかりしていないと天国に行けない、と思われることを教えています。
 時々、親が子どもを動かすために、「一生懸命やらないと、おやつやらないよ」とか、「真面目にやらないと、後で大変な目に遭うよ」などと言って脅して動かそうとすることがありますね。
でも神さまは決してそうしたことをなさいません。
 一方的な恵みによって罪を赦し、神の子とした私たちが、キリストにつながり、その与えられた恵みにふさわしく生きていくようにと励ましてくださるのです。
 ですから、今日の聖句を見ますと「あなたがたは神に愛されている子どもですから、神に倣う者になりなさい」と説かれているのです。
 「あなたはもうすでに、神に愛されている子どもなのですよ」と、まず神さまとの関係が回復された私たちがどのような者とされているのかをパウロは思い起こさせるのです。
 その後で、「愛されている子どもらしく振舞いなさい」と具体的な生き方について教えています。

 ところが逆に、「神さまに倣う者になりなさい。そうすれば、神に愛される子になれますよ」は、聖書の教えではありません。
 まず、神さまとの生きた関係に導かれ、神さまとのつながりの中から、その恵みにふさわしい生活が出てくるのです。
 「神さまの恵みによって、もうすでに愛されているから、愛されている者として歩んでいきなさい。もうすでに聖くされていますから、聖なる者として具体的な歩みをしてそのことを証しするように祈っていきなさい。・・・」とパウロは勧めているのです。
 この順序が大切です。

 いってらっしゃい。

 牧師 松本雅弘

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