わたしはあなたと共にいる
「わたしはモーセと共にいたように、あなたと共にいる。」(ヨシュア1:5)
『若い牧師・教会リーダーのための14章』(ドレッシャー著)という本を読みました。原題は、『もしも私がもう一度、牧師をやり直すことができたなら』というもので、先輩牧師が自らの牧会を振り返って、是非このことは後輩に遺しておきたいという思いで書かれたものです。
ヨシュアという人は、私たちが先輩牧師であるドレッシャーの言葉に耳を傾ける以上に、信仰の先輩であるモーセから多くのものを学び、責任をもってバトンを受け継いでいった人物であったと思います。
聖書はヨシュアのことを「モーセの従者、ヌンの子ヨシュア」と呼びます。つまり、ヨシュアはいつもモーセの後に付いていました。「カバン持ち」のように、金魚の糞のように、モーセが行く所どこへでも付いていきました。
アマレクとの戦いの場面にヨシュアは登場します。この時、モーセはヨシュアに自分は戦場には行かない代わりに神の杖を持って丘の上で祈ると約束しました。
闘いの間、モーセは手を挙げて一生懸命に祈ったのですが、当然、疲れてくると祈りの手が下がります。するとイスラエルが劣勢になるのです。そこでアロンとフルがモーセの手を両側から支えました。
戦況が優勢になった時は、手が高く上げられ力強く祈られている時、劣勢になった時は祈りの力が弱っていたと、ヨシュアは後で聞かされ、祈りに応えてくださる神さまを覚えたのでした。
モーセの会見の天幕を夜通し守ったのもヨシュアでした。モーセのそばにいつもいて、その祈りを見てきました。
困難も喜びもストレスも嘆きも、全て神の御前に注ぎ出して祈るモーセのその姿をヨシュアは目撃してきました。
モーセが死んで、その仕事を引き継いだヨシュアに対して、「わたしはモーセと共にいたように、あなたと共にいる」との神さまの約束は、この時のヨシュアにとって深い意味をもって、迫ったことだと思います。
そのお方は今日、あなたと共におられます!
いってらっしゃい。
牧師 松本雅弘