暗闇の中の光なるキリスト

「お前と女、お前の子孫と女の子孫の間にわたしは敵意を置く。彼はお前の頭を砕き、お前は彼のかかとを砕く。」(創世記3:15)

 創世記3章には、人間の堕落の記事が出て来ます。仲の良かったアダムとエバは、神さまの前で相手を非難する2人になりました。
人間の罪の故に、自然全体に大きな影響がもたらされました。本当に気持ちが暗く重くなる出来事が、創世記3章には綴られています。
 でも神さまは、このような暗闇の中に光なるキリストをお送りくださることも約束しておられるのです。それが今日の聖句です。
 「お前と女、お前の子孫と女の子孫の間にわたしは敵意を置く。彼はお前の頭を砕き、お前は彼のかかとを砕く。」 これは蛇に対する裁きの宣告ですが、ここに突然「彼」という存在が出てきます。これがメシアです。

 使徒パウロは、この御言葉を受け、ローマの信徒への手紙の中で次のように語りました。
「平和の源である神は間もなく、サタンをあなたがたの足の下で打ち砕かれるでしょう。わたしたちの主イエスの恵みが、あなたがたと共にあるように。」(16:20)
 エバの子孫とは神の子たちです。そして神の子たちは常にサタンの陣営からかかとを噛み付かれ、砕かれます。
そこに、ヨブ記や聖書全体に出てくる「義人の苦しみ」というテーマや「信仰をもったがゆえの苦しみ」というテーマがあります。
 それはまさしく、私たちがサタンの陣営から贖い出され、神さまの側に導かれた動かない証拠なのだ、と聖書は教えているのです。
 そして、この女の末としての「彼・メシア」が私たちに救いを与え、完成してくださる、という福音がここに語られています。
 私たちの救いは、壮大なスケールの中での出来事であることを教えられますね。

 いってらっしゃい。

 牧師 松本雅弘

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