祝福を祈りなさい
「悪をもって悪に、侮辱をもって侮辱に報いてはなりません。かえって祝福を祈りなさい。祝福を受け継ぐためにあなたがたは召されたのです。」
(1ペトロ3:9)
毎週の礼拝ごとに、私は心を込めて、そして祈りつつ「派遣の言葉」を宣言します。神の子である私たちにふさわしい歩みの姿が、その言葉に込められているように思います。
ただ、そのように生きることを条件に、神さまはあなたを神の子になさったわけではありません。あくまでも、イエスさまの十字架に現された一方的な赦しの恵みによって救われたのです。
ですから、「派遣の言葉」にあらわされた生き方は、神の恵みに応答する生き方そのものなのです。
さて、ペトロは「悪をもって悪に、侮辱をもって侮辱に報いないように」、むしろ「祝福を祈りなさい」と勧めています。そして、「祝福を受け継ぐためにあなたがたは召されたのです」と語って、私たちがクリスチャンになった目的を説いています。
世界の中で、正義をもって悪に報いることの出来るお方は神さまただお1人です。侮辱に対しても正しい裁きをしてくださるのも神さまです。
ところで、現実に今、あなたは、そうした悪や侮辱で苦しんでおられるかもしれません。「やられたのだから、当然、やりかえしなさい」と囁く声も聞こえて来るかもしれません。
でも、ペトロは、思いとどまり、むしろそうした相手の人を祝福するように、と諭すのです。
報復や裁きは神さまに任せ、今、神さまがあなたに願っていることに集中して生きる。
そのことを通して、神さまは必ず、あなたの心の中に、そしてまた、派遣されている家庭や職場、学び舎に「天の国」の祝福を確実に拡げて下さることだと思います。
今日、「なぜ、私だけがこんな目に遭うの!?」と思ってしまうような出来事に遭遇したならば、今日の聖句をぜひ思い出してくださいね。
いってらっしゃい。
牧師 松本雅弘