互いに助け合い励まし合う友
「彼らは助け合い、互いに励ましの声をかける」(イザヤ41:6)
大変優秀な学生がいたそうです。英文科の学生なのにその背景となるキリスト教を知らなければならないと思い宗教教育を担当していたM先生の講義を聴講したそうです。
さらに大学院に進み、卒業後、結婚をしました。出産後、夫の仕事の関係でイギリスに行き、数年後に帰国。子どもはすでに4歳。ですからすぐ幼稚園探しを始めました。ある日、彼女が、幼稚園探しのアドバイスをもらいに先生を訪ねてきたそうです。
話の後、「あなたの住んでいるところの周りにも幾つかあるでしょう?」と訊くと、どうも先生が頼りないとか、教え方に疑問があるとか、設備が悪いとか、人数が多すぎるとか、どの幼稚園にも何となく気に入らないところがあるらしいのです。
そして「いっそのこと家で私が保育しようかと思うのですが、どうでしょう」と言ったそうです。
そこでさすが、M先生、次のように答えました。
「あなたはたくさん勉強した人で、どの幼稚園の先生よりも素晴らしい先生になれるかもしれないけど、4歳の子どもの集団の代わりにはなれないんだよ。」
するとその母親は「ああ、考え違いしていました。幼稚園に入れるというのは素敵な先生のところに預けるんだと思っていたけど、そうじゃないですね。子どもの集団の中に入れるということですね」と言ったそうです。
先生も「そうですよ。そうでなければ家でベビーシッターを雇ったらいいんですよ。何で集団保育が大事なのかをもういっぺん考えて幼稚園を探してちょうだい。」
数週間後、戻って来た彼女はM先生に我が子を幼稚園に入れる決心を伝えて来たそうです。
これは子どもだけの問題ではないと思いました。あなたがクリスチャンとして成長するために、互いに助け合う信仰の友の存在は欠かせないのです。あなたはそうした友をお持ちですか?
いってらっしゃい。
牧師 松本雅弘