「アッバ、父よ」と呼ぶ御子の霊

「あなたがたは、人を奴隷として再び恐れに陥れる霊ではなく、子としてくださる霊を受けたのです。この霊によって私たちは、『アッバ、父よ』と呼ぶのです。」(ローマ8:15)
 聖書は、神の子となった私たちには「アッバ、父よ」と呼ぶことができるように、聖霊が与えられているのだ、と教えています。 誕生した赤ちゃんは、しばらくすると「アッバ、アッバ」と母親や父親を呼びます。そして自分の願いを訴えていきます。赤ちゃんは最初からペラペラと話せるわけではありません。「アッバ、父よ」というのは「赤ちゃん言葉」です。お母さんやお父さんを「アッバ、アッバ」と呼んだら、呼ばれた方は怒るでしょうか。いや逆で、嬉しいものです。 神さまもそうなのです。私たちがありのままで、あとから振り返ると自分勝手で赤面するような祈りかもしれませんが、本心を出して祈ることを神さまは喜ばれるのです。何故なら聖霊は裁く霊ではなく、ありのままを受け入れ、喜び、私たちの存在を祝福し、罪だらけの私たちを清め、成長させて下さる霊だからです。 私たちがこの聖霊なるお方に満たされているならば、誰でも本心をそのまま祈るようになる。心を注ぎ出して、「アッバ、父よ」と叫ぶことができます。こうして私たちがキリストにつながり続ける中で、聖霊に満たされて、聖霊の影響を受けてきます。神さまが何を願っておられるのか。神さまの願いを我が願いとしていくのです。次第に周囲が見えてきます。少しずつ自分中心な思いから解放され、やがて主の御思いに引き上げられていきます。聖霊がそうしてくださるのです。 「あなたは私の愛する子」という常に呼びかけ続けてくださる父なる神さまの御声を、常に聴き続けましょう。あなたの存在を喜んでくださるお方に聴き続けていきたい。そこから、具体的なクリスチャンとしての歩みが始まるからです。
いってらっしゃい。
牧師 松本雅弘
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