掛持ち
「あなたがたは、それぞれ賜物を授かっているのですから、神のさまざまな恵みの善い管理者として、その賜物を用いて互いに仕えなさい。」 (ペトロの手紙一4章10節)
小説家、井伏鱒二は釣り好きで伊豆や甲府の川へ釣りに行った話を書き残しました。『掛持ち』という短編小説があります。甲州の旅館、篠笹屋の「喜十さん」の話です。彼は三人いる番頭の中では一番の下の位で、口べたなうえに、うっかり失敗しては女中に叱られてばかりの冴えない中年男です。一方、伊豆の旅館、東洋亭には「内田さん」という番頭がいます。気のきいた粋な男で、身なりも立派で周囲からの信頼も絶大です。この番頭さんの名は「内田喜十」つまり二人は同一人物です。毎年、甲府温泉が閑散とするシーズンになると、うだつのあがらない「喜十さん」は伊豆へ出向き、優れた番頭「内田さん」に変身するのです。同じ人間でも、周りの扱いによって、人が変わったように違ってしまうのです。伊豆の旅館は、内田さんの賜物を十分に発揮できる職場だったのに対して、甲州の旅館は、彼の賜物を削いでしまう職場だったのです。 「賜物」という言葉は日常の会話ではあまり使いませんが、神さまから与えられている個性、能力、性質などの贈り物ということです。使徒パウロは「知性」という賜物、バルナバは「慰め」の賜物、ペトロは「情熱」という賜物が与えられました。彼らは意見の違いがあっても、神の賜物の善き管理者として互いに仕え、互いに賜物を発揮していたのです。そうすることによって短所さえも改善されていくのです。私たちは、自分や他人の短所に目を向けて、互いに足を引っ張る「罪の性質」がありますが、神さまから与えられている賜物をお互いのために役立てる時、それは神さまの喜びとなるでしょう。
《祈り》恵み深い神さま、私たちは与えられた賜物を、互いのために用いることを示されました。主よ、あなたが私たちに賜物を与えてくださった理由が分かるような気がします。神さま、それはあなたの名を高めるためです。
牧師 和田一郎
ご感想は下まで(スマホ・パソコンの方向けです) forms.gle/EkE9N8gDaJQ7ee2L9
発行者名 高座教会 www.koza-church.jp/
小説家、井伏鱒二は釣り好きで伊豆や甲府の川へ釣りに行った話を書き残しました。『掛持ち』という短編小説があります。甲州の旅館、篠笹屋の「喜十さん」の話です。彼は三人いる番頭の中では一番の下の位で、口べたなうえに、うっかり失敗しては女中に叱られてばかりの冴えない中年男です。一方、伊豆の旅館、東洋亭には「内田さん」という番頭がいます。気のきいた粋な男で、身なりも立派で周囲からの信頼も絶大です。この番頭さんの名は「内田喜十」つまり二人は同一人物です。毎年、甲府温泉が閑散とするシーズンになると、うだつのあがらない「喜十さん」は伊豆へ出向き、優れた番頭「内田さん」に変身するのです。同じ人間でも、周りの扱いによって、人が変わったように違ってしまうのです。伊豆の旅館は、内田さんの賜物を十分に発揮できる職場だったのに対して、甲州の旅館は、彼の賜物を削いでしまう職場だったのです。 「賜物」という言葉は日常の会話ではあまり使いませんが、神さまから与えられている個性、能力、性質などの贈り物ということです。使徒パウロは「知性」という賜物、バルナバは「慰め」の賜物、ペトロは「情熱」という賜物が与えられました。彼らは意見の違いがあっても、神の賜物の善き管理者として互いに仕え、互いに賜物を発揮していたのです。そうすることによって短所さえも改善されていくのです。私たちは、自分や他人の短所に目を向けて、互いに足を引っ張る「罪の性質」がありますが、神さまから与えられている賜物をお互いのために役立てる時、それは神さまの喜びとなるでしょう。
《祈り》恵み深い神さま、私たちは与えられた賜物を、互いのために用いることを示されました。主よ、あなたが私たちに賜物を与えてくださった理由が分かるような気がします。神さま、それはあなたの名を高めるためです。
牧師 和田一郎
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