十戒⑤ (全11回)
【第四戒】
「安息日を覚えて、これを聖別しなさい。六日間は働いて、あなたのすべての仕事をしなさい。しかし、七日目はあなたの神、主の安息日であるから、どのような仕事もしてはならない。あなたも、息子も娘も、男女の奴隷も、家畜も、町の中にいるあなたの寄留者も同様である。主は六日のうちに、天と地と海と、そこにあるすべてのものを造り、七日目に休息された。それゆえ、主は安息日を祝福して、これを聖別されたのである。」 (出エジプト記20章8-11節)
安息日というのは、仕事や労働をしてはいけないと定められている日のことです。1週間のうちこの安息日の1日を、神さまを礼拝するために捧げるように教えています。 「聖別しなさい」というのは、この日を日常生活からから切り離して、すべてを主のものとすることです。人が神と共に過ごすことで、体と魂が安らぐことを願っているのです。 あるユダヤ人が言いました。「もし、あなたがホンダの車を買って故障したら、トヨタや日産の工場ではなくてホンダの整備工場に持っていくでしょう?人間を創造された神さまが安息日を定めたのですから、それならば、休みの日には神さまのもとで体と魂を休めるのが最善なのです。」現在でもユダヤ人の安息日には電気の使用が禁じられているので、週1回24時間スマホを使わないでSNSやメールから聖別されるのだそうです。 紀元前2世紀ユダヤのマカバイ戦争で、敵のシリア軍が安息日に戦いを仕掛けてきます。その時「戦闘行為が労働にあたる」と考えたユダヤ軍が闘わずして壊滅したという悲惨なできごとが起こります。安息日を守るという、その敬虔そうに見える態度の愚かさを旧約続編のマカバイ記の記者は非難します。なぜなら、信仰が敬虔な形式としてのみ理解されているからです。 イエスさまは「安息日は人のためにあるのであって、人が安息日のためにあるのではない。」(マルコ2:27)とおっしゃいました。イエスさまの言葉は、人間に必要と認められるものは何であれ、安息日の一時停止の正当な理由になると教えています。しかし、注意すべきことは、安息日は人の為にあるのだから、何をしてもいいということではありません。神さまが人間の必要に関心を寄せているのであって、あくまでも安息日を与えた神さまの目的に従って、その日を過ごすことが大切です。現在のキリスト教会は、イエスさまが復活された日曜日を安息の日として大切にしています。
《祈り》神さま、世の中のスピードは私を休ませることがありません。日々溢れる情報は私の魂を疲れさせます。どうかこの忙しさを止めてください。安息日がこの私を、忙しい日常から聖別してくれます。あなたの御前で休ませてください。
「十戒は二枚の板からなっている」 モーセが神さまから授かった「十戒」は、二枚の石に分かれていました。十戒は大きく二つの区分に分けることができます。前半の1戒―4戒は「神と人との関係」、後半の5戒―10戒は「人と人との関係」をいかに生きるかが記されています。
神と人との関係に関する戒律 【第1戒】「あなたには、私をおいてほかに神々があってはならない。」(3節) 【第2戒】「あなたは自分のために彫像を造ってはならない。上は天にあるもの、下は地にあるもの、また地の下の水にあるものの、いかなる形も造ってはならない。 それにひれ伏し、それに仕えてはならない。私は主、あなたの神、妬む神である。私を憎む者には、父の罪を子に、さらに、三代、四代までも問うが、私を愛し、その戒めを守る者には、幾千代にわたって慈しみを示す。」(4-6節) 【第3戒】「あなたは、あなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない。主はその名をみだりに唱える者を罰せずにはおかない。」(7節) 【第4戒】「安息日を覚えて、これを聖別しなさい。六日間は働いて、あなたのすべての仕事をしなさい。しかし、七日目はあなたの神、主の安息日であるから、どのような仕事もしてはならない。あなたも、息子も娘も、男女の奴隷も、家畜も、町の中にいるあなたの寄留者も同様である。主は六日のうちに、天と地と海と、そこにあるすべてのものを造り、七日目に休息された。それゆえ、主は安息日を祝福して、これを聖別されたのである。」(8-11節)
人と人とに関する戒律 【第5戒】「あなたの父と母を敬いなさい。そうすればあなたは、あなたの神、主が与えてくださった土地で長く生きることができる。」(12節) 【第6戒】「殺してはならない。」(13節) 【第7戒】「姦淫してはならない。」(14節) 【第8戒】「盗んではならない。」(15節) 【第9戒】「隣人について偽りの証言をしてはならない。」(16節) 【第10戒】「隣人の家を欲してはならない。隣人の妻、男女の奴隷、牛とろばなど、隣人のものを一切欲してはならない。」(17節)
牧師 和田一郎
ご感想は下まで(スマホ・パソコンの方向けです) forms.gle/EkE9N8gDaJQ7ee2L9
発行者名 高座教会 www.koza-church.jp/
「安息日を覚えて、これを聖別しなさい。六日間は働いて、あなたのすべての仕事をしなさい。しかし、七日目はあなたの神、主の安息日であるから、どのような仕事もしてはならない。あなたも、息子も娘も、男女の奴隷も、家畜も、町の中にいるあなたの寄留者も同様である。主は六日のうちに、天と地と海と、そこにあるすべてのものを造り、七日目に休息された。それゆえ、主は安息日を祝福して、これを聖別されたのである。」 (出エジプト記20章8-11節)
安息日というのは、仕事や労働をしてはいけないと定められている日のことです。1週間のうちこの安息日の1日を、神さまを礼拝するために捧げるように教えています。 「聖別しなさい」というのは、この日を日常生活からから切り離して、すべてを主のものとすることです。人が神と共に過ごすことで、体と魂が安らぐことを願っているのです。 あるユダヤ人が言いました。「もし、あなたがホンダの車を買って故障したら、トヨタや日産の工場ではなくてホンダの整備工場に持っていくでしょう?人間を創造された神さまが安息日を定めたのですから、それならば、休みの日には神さまのもとで体と魂を休めるのが最善なのです。」現在でもユダヤ人の安息日には電気の使用が禁じられているので、週1回24時間スマホを使わないでSNSやメールから聖別されるのだそうです。 紀元前2世紀ユダヤのマカバイ戦争で、敵のシリア軍が安息日に戦いを仕掛けてきます。その時「戦闘行為が労働にあたる」と考えたユダヤ軍が闘わずして壊滅したという悲惨なできごとが起こります。安息日を守るという、その敬虔そうに見える態度の愚かさを旧約続編のマカバイ記の記者は非難します。なぜなら、信仰が敬虔な形式としてのみ理解されているからです。 イエスさまは「安息日は人のためにあるのであって、人が安息日のためにあるのではない。」(マルコ2:27)とおっしゃいました。イエスさまの言葉は、人間に必要と認められるものは何であれ、安息日の一時停止の正当な理由になると教えています。しかし、注意すべきことは、安息日は人の為にあるのだから、何をしてもいいということではありません。神さまが人間の必要に関心を寄せているのであって、あくまでも安息日を与えた神さまの目的に従って、その日を過ごすことが大切です。現在のキリスト教会は、イエスさまが復活された日曜日を安息の日として大切にしています。
《祈り》神さま、世の中のスピードは私を休ませることがありません。日々溢れる情報は私の魂を疲れさせます。どうかこの忙しさを止めてください。安息日がこの私を、忙しい日常から聖別してくれます。あなたの御前で休ませてください。
「十戒は二枚の板からなっている」 モーセが神さまから授かった「十戒」は、二枚の石に分かれていました。十戒は大きく二つの区分に分けることができます。前半の1戒―4戒は「神と人との関係」、後半の5戒―10戒は「人と人との関係」をいかに生きるかが記されています。
神と人との関係に関する戒律 【第1戒】「あなたには、私をおいてほかに神々があってはならない。」(3節) 【第2戒】「あなたは自分のために彫像を造ってはならない。上は天にあるもの、下は地にあるもの、また地の下の水にあるものの、いかなる形も造ってはならない。 それにひれ伏し、それに仕えてはならない。私は主、あなたの神、妬む神である。私を憎む者には、父の罪を子に、さらに、三代、四代までも問うが、私を愛し、その戒めを守る者には、幾千代にわたって慈しみを示す。」(4-6節) 【第3戒】「あなたは、あなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない。主はその名をみだりに唱える者を罰せずにはおかない。」(7節) 【第4戒】「安息日を覚えて、これを聖別しなさい。六日間は働いて、あなたのすべての仕事をしなさい。しかし、七日目はあなたの神、主の安息日であるから、どのような仕事もしてはならない。あなたも、息子も娘も、男女の奴隷も、家畜も、町の中にいるあなたの寄留者も同様である。主は六日のうちに、天と地と海と、そこにあるすべてのものを造り、七日目に休息された。それゆえ、主は安息日を祝福して、これを聖別されたのである。」(8-11節)
人と人とに関する戒律 【第5戒】「あなたの父と母を敬いなさい。そうすればあなたは、あなたの神、主が与えてくださった土地で長く生きることができる。」(12節) 【第6戒】「殺してはならない。」(13節) 【第7戒】「姦淫してはならない。」(14節) 【第8戒】「盗んではならない。」(15節) 【第9戒】「隣人について偽りの証言をしてはならない。」(16節) 【第10戒】「隣人の家を欲してはならない。隣人の妻、男女の奴隷、牛とろばなど、隣人のものを一切欲してはならない。」(17節)
牧師 和田一郎
ご感想は下まで(スマホ・パソコンの方向けです) forms.gle/EkE9N8gDaJQ7ee2L9
発行者名 高座教会 www.koza-church.jp/