人間の寿命

「年を取った男性には、冷静で、気品があり、慎み深く、信仰と愛と忍耐の点で健全であるように勧めなさい。同様に、年を取った女性には、聖なる者にふさわしく振る舞い、人をそしらず、大酒のとりこにならず、良いことを教える者であるように勧めなさい。」 (テトスへの手紙2章2-3節)
 江戸時代の日本人の寿命は45歳くらい、1947年の寿命は52歳くらいでした。だいたい50歳くらいが人間の寿命でした。ところが、今や日本人の寿命は80歳を超えています。何が寿命を延ばしたのでしょうか。 医療技術が格段の進歩を遂げたこと、上下水道完備により衛生環境が向上したこと、食料が豊かになったこと、冷暖房設備が整ったことなどが理由として挙げられるでしょう。どれもこれも科学技術に支えられたものばかりだといえます。つまり、現在の長寿は科学技術によって生み出され「人の寿命が科学技術によって延びた」という事実を踏まえながら、信仰者として「神の御心とは何か」を考える出発点になります。 詩編91編では、神さまが「長寿を授けて彼を満たし 私の救いを見せよう」と約束され「長寿」は神の祝福の一つとして、古くから神の御心の中にあります。科学や医療がその実現のために用いられていると考えることができます。一方で、創世記1章28節で神は人に「地を治めよ」と命じられました。これは、自然界の法則を理解し、地球を良く管理し、いのちを守るために知恵を用いることを意味します。科学技術は神が人間に与えた知恵の実りです。 医療や衛生の発展、食の改善、生活環境の整備は「神の知恵を用いて、いのちを守る」という使命の延長線上にあります。したがって、科学技術によって寿命が延びたという事実も、人間の努力を通して働かれる神の御業と受け止めることができます。 神の御心は、人がいのちを大切にし、互いを愛し、神とともに歩むことです。科学技術の発展もその御心の中にある「いのちを祝福する手段」です。しかし、長生きすることそのものではなく、「どう生きるか」に神のまなざしは注がれています。寿命が延びた現代を生きる私たちは、いのちの長さに感謝しつつ、そのいのちを神と人のために用いることが、まさに御心にかなう生き方なのです。
《祈り》神さま、医学や科学の発展によって、人が長く生きる恵みをいただいていることを感謝します。そして残された時間を、あなたと人のために用いる知恵をお与えください。
牧師 和田一郎
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