主の道をまっすぐにせよ

「ヨハネは言った。『私は、預言者イザヤが言ったように「主の道をまっすぐにせよ」と荒れ野で叫ぶ者の声である。』」 (ヨハネによる福音書1章23節)
 相模大野から座間米軍基地方面へと続く、小田急小田原線沿いの道に「行幸(ぎょうこう)道路」と呼ばれる道があります。小田急相模原駅から相武台駅を抜け、現在の座間米軍キャンプへと至るこの道は、かつて陸軍士官学校があった頃、昭和天皇が卒業式に行幸されるために整備されたものだそうです。それまでその一帯は、畑の中を縫うような、曲がりくねった細い道でした。しかし、大切な出来事を迎えるために、余計な障害物は取り除かれ、雑木林は切り開かれ、わずか二か月という突貫工事で道はまっすぐに整えられました。その後、毎年の卒業式ごとに、天皇はその道を通るようになったそうです。 洗礼者ヨハネが語った「主の道をまっすぐにせよ」という言葉は、これからイエス・キリストが来られる、そのための呼びかけでした。ただし、ヨハネが整えよと語った「道」は道路ではありません。私たち一人ひとりの心の中にある道です。 私たちの心は、曲がりくねってデコボコして障害物ばかりです。傲慢や、怒りや偽り、自己中心という障害物があるのです。そうしたデコボコを、悔い改めによってならしていくこと。忙しさや不安、他人との比較や無関心といった障害物を整え、神の声に耳を澄ますこと。ヨハネが求めたのは、立派な行いや功績ではありません。神の恵みがまっすぐに届くための「心の準備」でした。主イエスが通られるのを妨げる障害物を取り除き、人生の優先順位をもう一度選び直すとき、私たちの内側に、イエス・キリストを迎えるためのまっすぐな道が整います。罪を抱えた荒れ野のような心にも、主は来てくださる。 今日はクリスマス・イブです。明日はイエスさまがこの世に来られたことを喜び祝うクリスマス。今も、心の道を整えることが、私たちに求められているのです。
《祈り》主よ、私たちの心はデコボコしてます。あなたの声を聞くことを妨げているものを、ひとつひとつ取り除いてください。自分の力や正しさに頼るのではなく、あなたの恵みをまっすぐに、受け取ることができますように。
牧師 和田一郎
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