美しいお辞儀

「私は、自分の置かれた境遇に満足することを学びました。貧しく暮らすすべも、豊かに暮らすすべも知っています。満腹することにも、飢えることにも、有り余ることにも、乏しいことにも、ありとあらゆる境遇に対処する秘訣を心得ています。」 (フィリピの信徒への手紙4章11-12節)
 2025年秋のジャパンオープン女子で優勝したカナダのレイラ・フェルナンデスは、試合後に四方の観客へ丁寧にお辞儀をし、感謝の気持ちを表していました。「大会が行われた大阪では、皆さんが温かく迎えてくれるし、みんな明るくハッピーだったのです。シーズン終盤なので、疲れを覚えていましたけれど、ポジティブな雰囲気を感じたので。」 大阪の温かく明るい雰囲気に励まされ、良いプレーにつながったと語る彼女は、滞在そのものを楽しもうとしていた。見事なお辞儀だったので、誰かに教わったのか、と聞かれると、「今週はずっと、試合後にお辞儀をしようと思っていました。でも、やり方がわからなくて、親切な大会スタッフに教えてもらいました。勝っても負けてもファンの皆さんや関係者に感謝の気持ちを表したかったので・・・」テニス選手は長いシーズンの中で移動と試合を繰り返し、心身ともに疲れやすい。だからこそ訪れた土地の文化や人に触れ、それを楽しむことが元気の源となる。訪れた土地を好きになることが、選手の力を引き出す支えとなっているのですね。  パウロもまた、置かれた場所の中で神の恵みを見つけていきました。「満足する」とは、すべて思い通りになることではなく、思い通りにならない中でもなお、神が共におられることに目を向けることです。パウロは続けて「私を強めてくださる方のおかげで、私にはすべてが可能です。」(13節)と語ります。満足の根拠は自分の努力や性格ではなく、共におられるキリストにあるということです。今置かれている場所、人との出会い、その一つ一つの中に、神は確かに働いておられます。そこに気づき、感謝する心が与えられるとき、私たちもまた、どのような境遇の中にあっても、揺るがない平安と力をいただくことができるのです。
《祈り》主なる神さま、今日という日が、どのような日であっても、与えられている日々と出会いに感謝して歩むことができますように。私たちの力ではなく、あなたによって支えられていることを覚え、平安のうちに生きる者としてください。
牧師 和田一郎
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