ノミの実験でわかったこと

「そこで、十二人を任命し、使徒と名付けられた。彼らを自分のそばに置くため、」(マルコ3:14)

 息子が高校生であったとき、部活の顧問の先生が興味深い話をしてくれました。
ある人がノミの実験をしたそうです。本来ノミは1メートルジャンプする能力を備えた虫だそうです。
ところが、そんなノミでも60センチの箱の中に入れておくと次第に60センチしかジャンプできなくなるそうです。そして箱のふたを取った後も60センチしかジャンプしません。
では、そのようになったノミをどのようにして1メートルジャンプするだけの本来の能力を回復させることが可能でしょうか?
1つだけ方法があります。それは1メートル飛ぶノミと一緒にしてやるのです。そうすると、1メートルジャンプするノミに影響を受け60センチしか飛べなかったノミも、その内に1メートルジャンプするようになる。不思議です。
 顧問の先生は人間もこうしたノミと同じで、本当に周囲から影響を受けやすい存在なのだ、と話していました。また続けて、こんな話もされました。
 脳科学の研究によると、人間はほっておくと、言い換えれば、意識しないでいると必ず3つの傾向に陥ってしまうそうです。

1.ネガティブな発想になる
2.出来事をピンチと受けとめる
3.自己中心的になる

 でもノミの実験で明らかなように、あなたの周りに「1メートルジャンプできるノミ」のような友人がいると、その人の影響を受け、ポジティブな発想になり、出来事をチャンスと受けとめ、周囲の人に貢献するような人に変えられていくのだそうです。
 さてイエスさまが12弟子をお選びになった時の目的が聖書に出て来ます。それは「彼らを自分のそばに置くため」でした。
イエスさまは御自分の生き方を見せることによって彼らも主に倣う者へと造り変えようとされたのですね。
 今日、あなたはどなたのそばでジャンプしますか?

いってらっしゃい。

牧師 松本雅弘

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