試練の意味−手入れ

「実を結ぶものはみな、もっと豊かに実を結ぶように手入れをなさる。」(ヨハネ15:2)
 キリストにつながり続けていく信仰生活の中で、誰にでも起こる一つのことを聖書は教えています。それは「神さまの訓練」ということです。 「私はぶどうの木、あなたがたはその枝である。」とお語りになった後でイエスさまは「実を結ぶものはみな、もっと豊かに実を結ぶように手入れをなさる」と言われました。神さまは、あなたが実を結ぶ信仰生活を送るようにと「手入れをなさる」ことがあるというのです。 最近つくづく思わされていることがあります。それは、神さまというお方は愛のコダワリの中で、ほんとうに手を抜くことをなさらないお方だ、ということです。「もっと豊かに実を結ぶように」という目的で「手入れをなさる」からです。その結果、様々な事が起こります。あなたをキリストに似た者へと訓練されるからです。 創世記にヨセフという人が登場します。兄弟の反感を買いエジプトに売られ、売られた先の主人から信頼されたところまではよかったのですが、暇を持て余した主人の妻に濡れ衣を着せられ、投獄されてしまうのです。 獄で出会った高官の夢説きの報いに獄から解放されると思っていたのに、解放された高官がヨセフのことを忘れてしまう。その結果、さらに2年間、獄からの解放はお預けとなりました。 〈やってられない!〉とふて腐れてもおかしくない状況にヨセフは居ました。でも彼は腐りませんでした。神への信頼があり、混乱の中に摂理の御手を見ていく心の目が開かれていたからです。それを訓練(手入れ)として受けとめたからです。 今、あなたも辛い中におられるかもしれません。でも、試練と共に逃れる道を用意しておられる神さまを信頼し、この出来事があなたに豊かな実を実らせることを信じて歩んでくださいね。主が共におられます!
いってらっしゃい。
牧師 松本雅弘
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