私の必要

「『何を食べようか』『何を飲もうか』『何を着ようか』と言って、思い煩ってはならない。」 （マタイによる福音書6章31節）
　私の必要は、私よりも神さまがご存じです。 私たち夫婦は40代で結婚した晩婚夫婦です。結婚後にすぐ妊娠、しかし流産しました。そのあとの不妊治療がうまくいかず、里親や養子縁組のことを祈るようになり手続きを進めました。養子縁組の手続きがすべて済んだ時に、自然なかたちで妊娠していることが分かりました。しかし、なぜか喜びよりも心配の方が大きかったのです。流産と不妊治療という経験は、期待と失望の繰り返しでした。安易に期待していると、また落胆することがあるのではないか？一喜一憂しないように、大きな期待をしないように心にブレーキがかかっていたのだと思います。無事に出産した尊い命は、私たちの知恵を越えた神さまの恵みです。私は50代になって子を授るという、アブラハムと同じような恵みに与りました。そして、それまでの経験や心配してきたことも、私たち夫婦にとって必要なこととして神さまは見守ってくださったと思うのです。神さまは、私よりも私の必要をご存じなのだと。イエス様は語られました。
「あなたがたの天の父は、これらのものがみな、あなたがたに必要なことをご存じである」（マタイ6：32）。
《祈り》命の源である神さま、あなたが与えてくださる恵みを感謝します。それは苦しい経験かもしれません。しかし、必要なものをふさわしい時に与えてくださる、あなたのタイミングは、時に適っていて美しいのです。ありがとうございます。
牧師　和田一郎
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