覚悟をもつ方法

「神の御心によってキリスト・イエスの使徒とされたパウロ・・・」 （エフェソの信徒への手紙 1章1節）
　肩書を名乗る、それは自分への覚悟をもつきっかけです。 ある人が大学を卒業してから就職をしないでフリーの写真家を志しました。最初にした仕事は、名刺を作って「写真家」と名乗ることでした。フリーの仕事というのは画家や作家など、誰かの許可をとらなくても自由に名乗れますよね。自由ではありますが、組織に所属していない不安定さもあるのです。その人は名刺を作って肩書を名乗ることが覚悟の表れだったのでしょうね。 　パウロと言う人は「使徒」という肩書を、いつも手紙の冒頭で名乗っていました。それは肩書を誇るためではなく、キリストの「使徒」という重責を担う覚悟の表れだと思います。その肩書ゆえに迫害を受け続けたのですが、そんなことにはへこたれずに、使徒であり続けるという覚悟であったのでしょう。 私は牧師という肩書の名刺をもっています。受け取った人の中には「牧師という名刺は初めてです」という方がいます。それは、その人にとって一生で一度限りの「牧師」との出会いかも知れません。だから、牧師という生き方に自信を持たなければいけないと、思わされるのです。小さな覚悟です。 私は主婦です。私はパートです。私はエンジニアです。私は市民です。誰かの許可をとらなくても、それがその人の肩書です。自分が何者であるかを伝えることで、生きる覚悟が生まれてくるのではないでしょうか。
《祈り》神さま、私は何者でしょうか？そうです、私はあなたの愛する子です。
牧師　和田一郎
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