洗礼と試練

「イエスはお答えになった。『人はパンだけで生きるものではなく 神の口から出る一つ一つの言葉によって生きる』と書いてある。」 (マタイによる福音書4章4節)
 「洗礼」という言葉を辞書で引いてみると「避けて通れない試練のたとえ」、「その後の人生を左右するような特異な体験」とありました。これは聖書に書かれたイエスさまの洗礼と試練を受ける出来事から、そのような意味で使われ始めたようです。 イエスさまが、洗礼を受けた直後に試練を受けたことには意味があって、必要不可欠な出来事であったのです。それまで、人として過ごされた30年の生活に終止符をうち、救い主イエス・キリストとしての3年の公生涯が始まります。そして、この試みを受けて「神の口から出る一つ一つの言葉によって生きる」という、生き方をつらぬき、世の中に伝えていく必要があったのです。 私たちも日々、試みを受けています。それは、避けて通れない必要なことかも知れません。しかし、イエスさまが聖書の言葉によって悪魔の誘惑を退けたように、私たちも聖書の言葉が支えとなるはずです。主なる神さまへの信頼、それが私たちを守ります。
《祈り》神さま、荒れ野でのイエスさまのように、私たちも御言葉に信頼して、日々の試練をしのぐことができるように、強めてください。
牧師 和田一郎
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