竹の節

「誰でもキリストにあるなら、その人は新しく造られた者です。古いものは過ぎ去り、まさに新しいものが生じたのです」 （コリントの信徒への手紙二５章17節）
　3月も終わり、年度替わりの節目の日になりましたね。今日は節目の話をしたいと思います。以前、修養会で静岡県・裾野にある修道院に行った時、近くに竹林の中をゆっくり歩きました。修道院には竹細工をする人がいて、竹を縦にスパッと切って置いてありました。竹の断面にはきれいな節が並んでいました。 その日の昼食にはその竹林で採れたタケノコ料理があって美味しく食べたのです。タケノコを食べながら、その断面をみると横にスジが段々になっていますよね。その横の段々のスジが竹になって大きく成長すると節になるのだなと気付きました。思えば竹って不思議な構造です。竹に節がなかったら、ただの空洞です。しかし節があることで強度が守られているそうです。空洞なので曲がりやすいのですが、節があることによって支えられて、しなやかでいられるそうです。 日曜日も大切な節目です。神さまは6日間働いて、7日目を安息日として礼拝する日としてくださいました。一週間に一度、日々の生き方を振り返り、神さまの前に身をかがめ、次の一週間の在り方を考える「節目」となる日が日曜日です。この節目がないと生活の中身は空洞のようになり、厳しい社会で生きる強さを得ることができません。しなやかな生き方は「節」が、しっかりしていればこそ保たれるのです。教会では日曜日を「主の日」つまり、主イエスの前に集う日としています。その日は自分の立ち位置を確認することができる時ではないかと思うのです。 　使徒パウロは「キリストにあるなら」つまり信仰をもつクリスチャンであれば、誰でも、キリストと共に十字架につけられて死んだと言うのです。「古い私」は、すでに十字架につけられて死にました。 しかし、今は、生きておられるイエスさまに結ばれていて「新しい私」を生きています。しかし、罪を犯す古い性質は残っていますから、毎週主日の礼拝で、新しくしていただく必要があるのです。強く、しなやかに、常に新しい自分を生きるために、「節目」の日曜日を大切にしていきましょう。
《祈り》私の神よ、私を支えてください。あなたの言葉がなければ私の心と魂は空洞のままです。み言葉という節によって、私はしなやかに生きていけます。私の神よ、私を支えてください。
牧師　和田一郎
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