夢はかなう、その日は来る

「その日が来る――主の仰せ。私はダビデのために正しい若枝を起こす。彼は王として治め、悟りある者となり　この地に公正と正義を行う。その日には、ユダは救われ イスラエルは安らかに暮らす。彼の名は『主は我々の義』と呼ばれる。」 （エレミヤ書23章5-6節）
　「夢ってかなうんやな・・・」とその高校教師は言った。2020年11月27日国際宇宙ステーションからの中継で野口聡一宇宙飛行士が、サバ缶から大きな身をパクっと口に入れる映像が届いた。「福井県の高校生のみなさんが作ってくれたサバ缶、美味しいです！」。きっかけはある日の授業、一人の生徒の何気ない言葉だった「宇宙食、作れるんとちゃう？」教師はその一言を聞き逃さなかった。 教師の名は小坂康之。海が好きで水産高校の教員を目指して小浜水産高校にやって来た、神奈川県大和市の出身で高座教会の信徒でもある。小浜水産高校で長年作られてきたサバ缶を宇宙に飛ばす？半分冗談だと思いつつ、小坂は可能性を考えて動き出した。JAXAから「宇宙日本食」の認証を得るためには高いハードルがあった。NASAが開発した「HACCPハサップ」という衛生管理体制を作ること、無重力状態の宇宙船内で汁が飛び散らないようにしつつ、美味しくしなければ選んでもらえないことなど。 さらに県内の高校再編の中で学校が消滅する危機にも直面した。「HACCP」の施設は1億円かかると言われたが、知恵を絞ってエアシャワーの替わりに100円ショップのコロコロで代用。汁が飛び散らないようにくず粉の粘度を計算して加えた。県内屈指の進学校、若狭高校と統合となったが、小浜水産高校の伝統は海洋科学科となり、若狭高校「宇宙食サバ缶チーム」は歴代の先輩から後輩に引き継がれた。13年で300人以上の生徒と向き合い「夢はかなう」と信じた教師。ついにその日が来たのだ。 預言者エレミヤはユダの民に語った「その日が来る」と。しかし、人々はバビロンという大帝国の圧倒的な力の前に、国を建て直す王なるメシアが来られる日など想像することもできなかった。メシア到来の預言は何人もの預言者によって語られてきた、それにも関わらずユダヤ人は信じ切ることができずに、不信仰に陥りおなじ民族同士の争いをするようになっていったのです。しかし、神はダビデ王家に一つの正しい「若枝」、つまり王なるメシアを起こすという約束をされました。イエス・キリストの降誕によってそれは実現し、さらに再びキリストが来られる再臨の時に成就する、その日は必ず来るのです。
《祈り》主よ、あなたは約束を反故にされることはありません。忘れてしまうこともありません。あなたの言葉は必ず実現します。あなたのビジョンは成就する、その日は必ずやって来ます。
牧師　和田一郎
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